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3211 名前: 615期生 投稿日: 2005/05/18(水) 13:55:58
十字受蹴に対する相談です。
先日練習で級拳士と十字受蹴を練習することになりました。そこで困りました。
皆さん十字受する時は運歩はどうされていますか?

廻蹴というものは意外にヒットポイントが狭く、上方からの視点で水平に見たときヒットポイントの前もしくは後ろに足を使って出ることによって対処するのがセオリーだと思います。ヒットポイントの中で受けることは私はしません。

ふと練習する時になって、そういえば十字受蹴で運歩を習った覚えがありませんでした。演武でもその場で受けて蹴り返しが多いのではないかと思います。先生に聞いたところ、昔は後方に足を使って出てから蹴り返していたそうです。しかしこれでは反転身蹴みたいになるので今は足を使わず、受ける、しかもヒットポイント前で受けるように本部が指導しているそうです。

でもこれをしてみると結構難しく感じました。級拳士なんかは受け手で廻蹴を迎えに行ってしまい背中丸まり〜です。まま、これはこれで私も練習してみたいと思います。

皆さんは十字受蹴の時に運歩はどうされていますか?

3212 名前: 615期生 投稿日: 2005/05/18(水) 13:57:28
「半」転身だった希ガス…

3213 名前: アップル 投稿日: 2005/05/18(水) 14:48:52
んー、いかん考えたことないかも。
相手が蹴り終わる前に蹴り飛ばしたいので実際にはたんに差込廻蹴の運歩になってると思う。
差込は相手が入ってくるからその間合いによるのかもですが。。

んー。今度私も考えてやってみようかしら。

3214 名前: Syami@Office 投稿日: 2005/05/18(水) 15:16:45
十字受蹴は…

>しかしこれでは反転身蹴みたいになるので今は足を使わず、受ける、
>しかもヒットポイント前で受けるように本部が指導しているそうです。


まさにその通り。
でもそれに固定してしまうと当然の事ながら彼我の足の長短による間合いの変化や相手の差込の深い浅いに対応しきれるモノではありません。
「ヒットポイント前で受ける」と言ったところでヒットポイントのエリアが極端に狭い少林寺拳法の蹴りならばともかく、ヒットポイントが広いフルコンやキックの蹴に対しては腕刀が何本あっても足りないと思います。前に出ると相手の突きの軸線に乗っちゃうしね。殆ど待蹴のようなタイミングで、相手の攻撃を蹴りで殺しでもしない限りなかなか難しいでしょう。
でも、これは通過すべきポイントではあります。

では実際にはどうするか?
「先ず」は本山で言うように足を動かさずに、確実に十字受をするよう指導します。
最初はかなり痛い!でも、最初はそれで良いと思います。ここで廻蹴は喰らうと大変だと言う事を学習するのです。その内十字受は「受け止める」のでなく
「叩き落とす」「流す」事を覚えて行きます。その後で運歩を使って占位「も」使って受けて反撃する事を覚えるのです。ナニ?その時の運歩?御先生に学んだ時は順足に寄せるように小さく半転身すると習ったねぇ。ヒットポイントの後のエリアに移動し、蹴り足を叩き落した時に蹴ると。
大きな外国人相手に練習した時は、これでも反撃が届かないので差込足を使う事もありました。

これは流水蹴などの時も同じで、これも運足をしないで「流水」で練習すると指導されますが、特に前流水蹴等は間合い的に無理な筈です。以前御先生にこの辺の質問をしてみたところ
「全部使うんじゃ。使えるものは体捌き、運歩、手による受け、全て使う。その中で主にナニを使うかで法形は変わってくるのである!」と仰せでした。要は段階を踏んで教え学ぶと言うことでしょう。

3215 名前: ペガサス 投稿日: 2005/05/19(木) 05:35:27
知りませんでしたが本部では今、十字受蹴では足は動かさないと教えているのですか?
随分と私も浦島太郎になってしまったようです。でも足を動かさないメリットと言うのはなんですかね?早く蹴りが出来るのかな?

私は後ろ足を少し後ろに動かします。半転身程にまではいきませんが、まぁ、やや一直線くらいですかね。
これはSyamiさんの言われるように私もそのように御先生に習いましたので。そして前膝を少し内側に曲げながら同時に膝、腰を使って十字受をします。ただしこの時前足重心になり過ぎてしまうと蹴れません。かと言って後ろ足に重心を乗せ過ぎると受けに強さが出ません。ちょっと難しい操作になります。

ただしこの足の移動には理由があります。それは下段(金的)を守る為です。攻撃の廻蹴は必ずしも中段に来るとは限りません。下段もあれば上段もあるでしょう。ヒットポイントのエリアが狭い少林寺拳法と言うのであればそれは我々自身がその様にしてしまったのかもしれませんね。
十字受蹴は中段に対する廻蹴への反撃であると。

御先生はいつも攻撃は限定するなと言われていました。
何処に攻撃がきても対処出きる気構えと体構えで臨むのだと。むしろ中段より下段や上段の方が攻撃はしやすい。それなら何故我々少林寺拳法では中段に蹴りをいれるのか?それは中段は守りやすいから入れ難いからです。だからこそそこに入れる練習をするのであって実際には何処に入れてもいい。足はその為の下段の守りである言われていました。

相手が我々の仲間ではなく他武道の人を相手にこの十字受蹴をやってみればどうでしょう。中段に来るほうが少ないのでは?

これには私も危ない経験があります。初めてロシアへ軍人や民間人を相手に少林寺拳法を教えに行った時にこの十字受蹴をやり、一人引っ張り出して蹴ってきないさいと言ったところいきなり上段に止める気の無い廻蹴を見舞われ一瞬冷や汗が出ました。辛うじて上十字受で処理できましたが。

彼は軍人ではなかったのですがその町で空手を教えている先生との事、ヨーロッパで何処かのフルコン系の大会にも出場し銀メダルを取った事があるとか。乱捕りでもないのに教えてる時にいきなり頭を狙うなと言いたい所ですが、彼にしてみればごく自然な事なんでしょうね。

勿論彼もその他の者達ともその時が初対面です。
私の弟子が初めてロシアで少林寺拳法の道場を開き私に教えに来て欲しいと言われ行った時の事ですが、まだまだ支部になる前の未開発段階での事です。でも私も御先生の指導を受けていなければあの時ノックアウトされていたかもしれませんでした。

ちょっと横道にそれましたが、この
十字受蹴に関する足捌きとは受け手と共に防御の一環であると思っています。勿論攻撃にも使えるでしょうが「後の先」をとる時や不意の攻撃に対する守りとして使います。

3216 名前: 615期生 投稿日: 2005/05/19(木) 09:45:18
Syamiさん、ペガサスさん、返信ありがとうございました。私の中ではかなり合点いきました。やはり私は足を使っていきたいと思います。
Syamiさんの仰るとおり、足を使わないというのは段階的なものなのではないかと感じます。(そうじゃなきゃイヤン)

やはり腕だけ、足だけ等局所でのみ留まってしまつては拳法としての質も旨みも半減してしまうのかも・・・
またペガサスさんの仰られた、>十字受蹴に関する足捌きとは受け手と共に防御の一環というポイントは十字受限らずすべてにの技にいえることですね。大変大切なコトを頂いた気がします(^人^) ありがとうございました。

お二人方の文章を拝読していると、御先生の偉大がヒシヒシと伝わってきます。


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