トップ > コラム&ノート > 裏拳打込なんて誰がすんねん!?



 まず読んでちょ!!
メルマガ『武道通信 かわら板』 2004/7/10 号より -1-
◎日本人の手拳打撃は明治の半ばでスタイル一変している罠 http://blog.mag2.com/m/log/0000036568/90549402?page=2#90549402

 明治時代に刊行された古本/古雑誌に、もし男同士が素手で喧嘩をしている 場面の挿絵があるのを見つけたら、その顔面打撃の手つきがどのように描かれ ているか、よく注意して調べてみてください。
 おそらく、今のボクシングや日本拳法のような「構え」をとっている例など、皆無だろうと思います。
 では、どのような手つきがそこには描かれているのかと申しますれば、ほぼ例外なく、空手でいうところの「裏拳」(握った拳の甲側を、屈した肘を伸ば し、手首の逆スナップを強く作用させながら、相手の顔面に当てつける)です。 それも、実戦的な空手家の場合のように最短弾道で最速に繰り出すものではない。いったん、自分の頭上に高々と片手を持ち上げておいて、それを敵の面上に振り下ろすときに、握った手の甲の側がヒットするように手拳を操作してい たのであることが、複数の違った本の挿絵から、総合的に推定されるのです。

(つづく)

全文はコチラ http://blog.mag2.com/m/log/0000036568/90549402?page=2#90549402

  いやー、さすがによくできてる文章なので、もう私が以後文章書いていくのを躊躇してしまいます。がそういう訳にもいかけないので(´ヘ`;)


●裏拳打込 そしてあの構え
  少林寺拳法にも上記で記されているような裏拳を用いた振り下ろしの攻撃がありますね。
裏拳打込ですね。上受投の攻者が思い出されます。皆さんも感じたことある人が多いと思うのですが、、、

  「誰が、いつ、こんな攻撃してくるんだ!? ( ゚Д゚)」

  私はこのように思いましたが。ましてや差替で・・・あぁぁぁ、イメージが難しい。手刀打ならまだメディアで「チョップ!!」として見た記憶あるのですが、、、裏拳でナー…裏拳でナー…オリは絶対にやらん!!! と初めて習った時は思ったものです。でも上の文章を読むと明治までは結構一般的だった模様。と考えると差込動作はいわゆるナンバ歩きの・・・???なんですかね。私はこの文章を読んで、

  「( ´∀`)フーン なるほどナー」

と勝手に納得。少林寺拳法は教範にも書かれているとおり、開祖が様々な技術を研究・統合して作ったものですから、日本の柔術・古流の技法・様式も当然入っているはずです。だから裏拳打込というのがあるのかもね〜と勝手に妄想。


  この話を道院でしたところ、50代のH拳士が閃いた。
  「西部劇でしてたあの構えもそうなんですね!!」
あの構え →
酔っ払いじゃないよ。君もトイレに行ってマネしてみよう!! マネしたくなるだろう!? ヘ(゚∀゚ヘ)アヒャ
確かに西部劇以外で、現代に生きる私は「紅の豚」以外でこんな構えしてる奴見たことない!!
H拳士
「確かに昔からなんだあの構えはと思っていました。昔はあぁいうのが一般的だったんですね、きっと。時代によってスタイルが変わるんですね、615期生さん。」
615期生

「なるほど、西部劇ですかwww なるほどですねー」
H拳士
「チャップリンもやってましたが、始めはふざけているのかと思いましたよ。」
  こういう話をまた丸廉メンツで話していると興味深い展開に〜

「もともと動物の体は曲線動作が基本だ!!」
「関節とかを見るとわかる。機械みたいにスライドはできないだろ?」
「実は直突、つまり直線運動というのは動物には大変難しいのよね〜」
「新入門や少年部を見てても、直突を本当に直線で出すことは難しいもんね〜」
「彼らは直線のつもりですw」
「曲線の組み合わせで直線を作るてのは難しいことなのね〜」
  こう考えるとやっぱり? 案外? 裏拳打込のような動作は基本? 人体にやさしい動き? なのかもしれませんね。確かに必死な時は喧嘩パンチになることが… ※喧嘩パンチ : 直突と振突の間? の中途半端な曲線突。駄々っ子パンチとも。



  そして、続き!!

現代の構え

メルマガ『武道通信 かわら板』 2004/7/10 号より -2-
◎日本人の手拳打撃は明治の半ばでスタイル一変している罠 http://blog.mag2.com/m/log/0000036568/90549402?page=2#90549402

(つづき)

 おそらく、これが江戸時代以前の日本人の男子の喧嘩の仕方であり、また手 拳制裁のスタイルであったのでしょう。明治後半より以前の日本人は、ボクシング式の殴り方はできなかった(知らなかった)と考えると、「柔術」の伝統的な型だけでは現代の路上の喧嘩に対応し難いことについても、少し自覚が進むような気が致します。
(中略)
 ではどうするのが良いのか? 「昔からの型に無いから分からない」では言 い訳になりません。それこそ現代の商売人として怠慢であり、不誠実な話です。
(後略)

全文はコチラ http://blog.mag2.com/m/log/0000036568/90549402?page=2#90549402


  どうやら時代によって構え、そして喧嘩のスタイルも大きく変わるらしい。。。こう考えると如何に人間が自分の動作にイメージの影響を受けているのかがわかる。やはりかっこいい突蹴投げをする先輩は必須の模様w
  また、「時代で変わる」ということを知っているだけでも技術に対してもさらに深い思考、より柔軟な姿勢と発想ができるかもしれんねー。他流の方とスパーをするとスタイルの違いに始めは戸惑ったりしますが、これらは絶対いい経験になるもんナー。やはりいろいろなスタイルがあることをしっかり認識せねばならんな、ぐふふふふふふふ。
  現代だと、どんな構えや攻撃が一般的なんでしょう??? さっぱり想像もつきませんねー。とりあえずボクシング・スタイル?
人によってはハイキックやローキックも当たり前の時代!! なんていう人もいますが、ほんまかいな。。。でもありえる。ローキックくらいはヤンキーでも蹴れるしw よくわかりませんがね…

  法形は伝統芸能ではない!! と2ちゃんねるで言われてしまう少林寺拳法の現状。私は別に
新しい法形増やせ!!とかはあんまり思わない方なんですが、拳士の思考が停止しているようなら何かしら刺激が必要かもしれないと思うときはあります。躰道たいどうという武道をご存知ですか? 躰道では、大会の毎に新しい法形(あちらでもこう称する)が提案されているというから驚きです。試す場があると違うのかな〜と実感しますな。また試している側も楽しそうです。こういった試すという試みが下から上がってくるというところがすばらしい。
  伝統芸能にしない修練、新しい法形法形といわなくてもやっていける修練、それでいて社会の変化にも応じれる拳法、そうでなければ少林寺拳法てのは滑稽な護身術であり、滑稽な教えになってしまうのではないかと日々心配です!!

(おまけ)地域によってもスタイルは変わる。上記の丸廉メンバーとの話し合いの続きより
  • 少林寺拳法で言えば、南拳北腿が有名ですね。
  • また、日本は草鞋、ほとんど裸足だから前足底で蹴りたい。大陸は風呂と寝るとき以外は基本的に靴。爪先や靴のエッジで蹴るのがお徳。ちなみに少林寺拳法も過去に靴を履いていた時代があったとか…
  • 棒術にしても、大陸ではブンブン振り回してたが、日本では坊さんとか修験者などが森の中で使うから振り回すというよりは突くなど小さい動きが基本?
  • 他にもいろいろあった気がしますが、まぁとにかくいろいろ変わるのね〜と
ちゃんちゃん♪
武道通信 今回の元ネタはコチラ。メルマガ面白いです。

あっ、後半は裏拳打込のことじゃなくて、拳法全体のことですよ。上受投だって攻者いつまでも裏拳打込じゃないですもんね。
詳しく書いておこう。勘違いしてしまうと害ですから。私の考えを。
  裏拳打込というのはたしかに不思議な攻撃ですが、それを用いた法形というものが無駄だとかいうつもりはありません。例えば上受投にしても、最初習う時が裏拳打込というだけでしょう。別に手刀打・直突などを上受投でとってもいいはずですし、そのように段階的な上達を図るべきです。確かに裏拳打込は上受投をする上で手の甲・そして肘が向きの関係で捕りやすい。だから始めはあの様にしているのではないかなと思います。
  もし自分でこんな攻撃・・・と思うことがあれば、自分がするであろう攻撃に変えて修練するなど、頭柔らかく考えることが必要ですよね。また何故うまくいかないのか、何故この形なのかと疑問を持つことは大切ですが「この技は無理」と考えるのは早急ではないでしょうか。私は先人拳士100万人を超える脳みそを持ってるなどと傲慢にはなれません。きっと何かちがう条件・見落としている条件があるのではないかと考えることが大切だと感じるからです。



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