文章 わんわん 青字は我慢できずに2ちゃんねらー615期生が突っ込みました。 少林寺の稽古をしていると、「乱捕り稽古は危険だから行うな。」「乱捕り稽古で怪我する人が多い。」「乱捕りで死人が出た。」等、否定的な話を聞いた拳士もたくさんいることと思います。私もそうでした。 大学時代に、支部長が、「乱捕り試合がなくなったのは試合で死人がでたからだ。」「乱捕り稽古は危険だ。」というセリフを何度も耳にしてきました。では、本当に危険なのでしょうか?丸廉では、自由乱捕りをウォーミングアップを含めて1時間程度行っています。とりわけ乱捕り稽古の方法に関しては誤っていないと思います。なぜなら、全体的に乱捕りのレベルがあがり、そして、乱捕り稽古経験が全くなかった方が参坐回数を重ねるにつれて格段に上達しているのです。それも大きな怪我人を出すことなしにです。では、なぜ見ず知らずの方をどんどん相手にする乱捕り稽古において、安全に乱捕り稽古を導入することができたのでしょうか。 これまでの丸廉における様々な模索の中から得られた「少林寺拳法における乱捕り稽古のすすめ:@安全対策編、A基礎導入編、B応用編、C法形とのリンク稽古編」等まとめ的なものを執筆しよう、と思ったのですが、あえて、一般支部、大学支部において、なぜ怪我人が多いかを私の大学時代の経験、丸廉での経験、他流の方とのスパーリングの経験上、思いついたことを書いて見ます。(今の支部では乱捕り稽古を全く行いませんので省略)(笑) (1)乱捕り稽古においてもサポーターをつけない
「スネサポーターをつけると自分のスネ、甲を怪我しない。相手もくらったときの衝撃を大幅に減らす。」ということを意識して、「自他享楽」の精神で。自分はつけなくてもいいよ!!っていう考えはやめましょう。そうしたら稽古、乱捕り稽古の怪我は大きく減ります。 (もちろん法形演練でもサポーターはお奨めです) (2)戦術組成の欠如、段階的練習の欠如 少林寺拳士が乱捕り稽古する場合、法形を無理やり体勢をくずしてまでも使おうとする方が多く、動きにぎこちなさが残ります。もっと単純に、「こうきたらああやろう!」というのを用意しておくのがお奨めです。空手、キックボクシング等ではあらかじめ対処法を決めています。それを少林寺的に考えると、
ぎこちない動きをしているから、突指が多いのだと思います。例えば一字構え・中段構えといった構えを変えているうちにですね。 乱捕り稽古の目的は、目の前の相手をボコボコにするわけでも、雌雄を決するわけでもない、ましてや試合ではありません。お互いに上達しなければ意味ありません。相手のレベルにあわせてあげるのも指導者、上級生先輩の役目です。よく目にするのは、おもいっきり蹴ったり殴ったりして相手を完膚なきまでに打ちのめす人です(それもスネサポをつけずに…)。セーブできないのであれば、やるべきではありません。大きな怪我のもとです。(つまり拳士には乱捕りできんと…) 丸廉においては、ウォーミングアップ乱捕りにおいて強度3割、スピード3割程度で、まず目慣らしをします。そして、テーマ分けをして、多少強度、スピード強めにわかれていっています。 いきなり、乱捕り稽古やります。「はじめ!!」っていうところが多いと思います。これはけっこう危険です。相手によってレベルはまちまちですから、まずは相手がどのくらいの動きをするのかを知る必要があります。 段階的練習方法の一例としては、
丸廉においては、@ABCをテーマのなかで講義形式で行います。首座が自分の得意分野を参坐者に紹介しつつ、其の場で反復練習をしながら、限定を減らしていきます。ここである程度を体に身につけてみます。あとは、これを自由乱捕りで実際に試してもらっています。 こういった流れのなかで初めて学んだ内容を、身体にある程度身につけていただいて、あとは自分の支部で復習して身につけていただければと思っています。一般の支部、大学においては、1からいきなり5へ飛んでいるように感じます。むしろ、1は法形だ!ということで、いきなり5になっているところも多いでしょう。(だって法形が、、、ただし、どれを使うか取捨選択ができてない拳士は多いでしょう) そういった指導ができない指導者にも問題はあるのですが・・・・・。 (2005/09/21 わんわん、青字は615期生)
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