大失敗

※赤字は615期生の訂正・加筆箇所です。神経倍増!!血液型と性格診断と武道ゲノム・染色体・遺伝子・DNAについて

615期生様

  ご無沙汰しております。
OIK(仮名)▲▲道院です。なかなか一緒に修練する機会が無くて残念に思っております。うちの●●●君がよくお世話になっているそうで、ちょっとうらやましく思っています。ところで、今日はちょっとまじめに、少々ご意見申し上げたいと思います。それは、最近丸廉にあがっている生物学的記述のことです。
  DNAのところに「
※学術的に一部正確さを欠いているのは気にしてはいけない。。。対象が違う。」とありましたけれども、これは正直言ってあまりいいことではないと思うのです。と申しますのは二つの理由です。

     1.丸廉はかなり影響力のある(たくさんの人が来る)サイトである。
     2.その中には615期生様は生物系の専門教育を受けていると察している人がたくさんいる。

  この2点により、あなたの記述は科学的に正しいもの(このことを定義するのは至難の業ではあるが)と多くの人に認識される可能性が高い。である以上、一定の責任を持つべきかと思います。また、一般の人は細かな差がわからないから。。と言う意識があるとしたら大問題かと思います。一般の方にどれだけ本質的に正しい理解を共有していただけるか(または、どれだけ今の学術コミュニティーの流れを理解していただいて、どれだけお互いの歩調を合わせていけるか)が、これからの科学のあり方を大きく左右するからです。

  昨今、科学研究を取り巻く環境は大きく変化してきました。国費を使って行う研究は国民の財産であるという当たり前と言えば当たり前の意識が高くなり、研究政策の策定に世論が大きな影響力を持つようになってきています。他方、研究者サイドにも説明責任が求められ、自らの研究が社会に対してどのように影響するかを積極的に発信する気運が高まっています。すぐ目に見える社会のニーズを実現するだけでは発展性のある真に独創的な科学技術は生まれてこないし、かといって科学者側の思いこみだけで社会のニーズを無視することもできません。
 科学という”文化”がうまく回っていくためには、科学について正しい理解を皆で共有することが必須です。御存知のように、科学の最先端の部分をすべての人にわかっていただくのは至難の業ですが、そのことの正否は、今後健全な形で科学探求が継続するために非常に重要なことです。
 特に若手の科学者はそのことを意識して努力している人が多く、熾烈な学術的競争のなかでもサイエンスキャンプやスーパーサイエンスハイスクールなどの教育活動への積極的対応、一般向けの出版執筆など、一生懸命やっている人が少なからずいるわけです。
http://www5.airnet.ne.jp/gaya/ikegaya.htm

  615期生様が「生物系の。。」というのがなければ、そこまで求めるのは野暮というものでしょうが、やはり、少しでも専門的教育を受けたエキスパートとして、きちんとした学問的な責任を持った発信を心がけていただきたい、と思うのです。はっきり言って、高校などで教えられている生物の内容などは現在の流れからすれば間違ったことが多いし、615期生様を責める前にその辺の改善から求めていくべきではあるのですが。。。
  生意気なことを言って申し訳ありませんが、日々アカウンタビリティーを気にしながら研究している現場の声と思っていただいて何卒失礼をお許し頂きたい。
  ちなみに、具体的に最も気になった点を僭越ながら以下に挙げておきます。なお、このメールの内容は615期生様の判断でサイトにアップしていただいてもかまいません。その際は私の名前や
●●●君の名前を伏せていただければ幸いです。



ゲノム・染色体・遺伝子・DNAのページ
1.「DNA>エキソン+イントロン」
>DNAというのはあくまでもデオキシリボ核酸という物質の名称にすぎず、この区分はかなり曖昧であるかと思います。このへんはあなたの方が専門家もしれませんが。

神経倍増!!のページ
2.
「「全か無か」というのは、感じるか、まったく感じないかという意味です。程度はまったく感じることが出来ません。」
「刺激が一定以上大きくならないと神経という奴はまったく反応しないということです」

>実際には活動電位(神経インパルス)に至る前に、適した刺激の大きさ、刺激時間、受容細胞の状態に応じて感覚器官の細胞の持つ電位(受容器電位)が変化します。この大きさにより、「全か無か」で誘発される活動電位の「頻度」が決定され、この活動頻度に感覚受容器が反応した”程度”が情報として盛り込まれています。もちろん、「いくつの神経が反応したかによって刺激の強弱を判別した」ことも情報処理には入っていますが、ここの記述はあまりにも乱暴です。
参考:http://bme.ahs.kitasato-u.ac.jp:8080/docs/qrs/phy/phy00062.html ・ http://www.tmd.ac.jp/med/phy1/ptext/receptor.html

3.
「それに必要な神経の量が多いんです。繊細な感覚は神経の量によって得られるものでしょう。「運動神経悪いな〜」ていうのは、神経が悪いんじゃなくて神経少ないのが悪いんです(たぶん)。というわけで皆さん、たくさん神経を増やして下さい」
>もちろん鋭敏な感覚のある器官には神経繊維は集中し、感覚受容器も多く分布していますが、これはあくまでも必要条件であって必要にして且つ十分な用件では決してありません。現在の神経科学では、これに加えてむしろシナプス(神経同士の連絡端子)における伝達の効率の変化や、中枢におけるシナプスの数、機能的なつながり方などによって”感覚”が制御されていると考えられています。そもそも「知覚」と言う現象が完全に解明されていないので、この記述でもかなりの不正確さを含みます。
  また、神経は成長した大人では自然状態では一般には数が増えることはない(脳の海馬部位など一部では例外ありhttp://www5.airnet.ne.jp/gaya/mossy2.htm)、と考えられています。最近この辺がまた議論されているところですが、未だ大勢としてはそのように理解されていると考えて良いでしょう。

  冗談で書いてらっしゃるかもしれませんが、「神経を増やしましょう」はかなり間違った先入観を植え付けてしまいます。たとえば、脊髄損傷の研究に従事している研究者は、いかにして失われた神経接続を再生するかに心血を注いでいます。 http://www.rehab.go.jp/RehaNews/No241/9_story.html
「神経は簡単に増えたりするんだ〜」と言う意識の人が大勢を占めてしまうと、神経再生の研究に税金を使ってくれと言っても、「なんでいまさら?」とまで言わないにせよ、その困難性と重要性をわかってもらうのにたくさんの努力を払わなければいけません。大げさかもしれませんが、そういうところから科学行政がゆがむ遠因となってゆくと危惧しています。

血液型と性格診断と武道
4.
「実際にも脳はなくても腸はあるという生物がいる。」と在りました。どうも胃腸と言うのは、とても不思議な器官のようです。」
脳というのは進化的にはかなり後になって発達してきた器官であり、むしろ明確な”脳”を持つ生物種の方が圧倒的に少ないはずです。つまり、「実際にも脳はなくても腸はあるという生物がいる。」のは至極当たり前のことです。
  このほか、脳血液関門(脳にはある種の化学物質が浸透しないと言うバリアがあり、脳血液関門と呼ばれています)の話がありましたが、古くからかなり知られていたことで、奇妙なことではありません。
  私自身は血液型占いは信じていませんが、血液型が遺伝的に受け継がれる以上、ある遺伝的血統にある気質と血液型がたまたま多いと言うようなことはあり得るかもしれません。しかし、気質を厳密に定義することは不可能なので、この手の調査実験は結論は出ないと思います。
  少なくとも、私は血液型を決定する因子「自体」が、脳機能に生物学的に作用して気質に影響を及ぼしている可能性は全くないと考えています。血液型と性格にもしなんらかの関連があったとしても、それは
独立した発現形がたまたまそろって受け継がれてきたというような遺伝学的な要因(あるいは躾などの家庭内の文化的要因の伝搬がある血統に比較的特異的であるなど)であろう推測します。しかし、もしそのようなことがあるとすれば、性格にかなり決定的に作用する因子やメカニズム(1遺伝子で性格の大勢を決定する生物学的機能)を想定しなくてはならず、そのメカニズムは想像もつきません。以上から、私は否定派です。しかし、うちの嫁さんは典型的なB型わがまま女だと思っています。



OIK様、ご指摘ありがとうございました。(別個にメールさせていただきました)
サイト訪問される皆様へ
>※学術的に一部正確さを欠いているのは気にしてはいけない。。。対象が違う。
  私は科学分野に限らず、発表者側主体の理解しにくいプレゼンが嫌いです。プレゼンの目的は発表者の舞台ではなく聴講者が理解することこそが大切だと感じるからです。当たり前のことのようですが、世間にはよりわかりやすく言える事をあえて難しく言ってるんじゃないかと勘繰ってしまうようなことに、私はよく出くわします。武道の世界でも頻繁にあることだと思います。
  ですから私は「猿でもわかる〜」というのが好きです。高度でなくてもわかって何ぼ、というスタイルです。生物学分野を書くときはいかに自分の生物屋感を消せるかか大切だと考えいます。しかしOIK様のご指摘の通り、学術的な内容を書く場合は、

     2.その中には615期生様は生物系の専門教育を受けていると察している人がたくさんいる。
を考えもっと責任を理解するべきでした。サイト訪問者の諸兄に対して申し上げますが、ここ数ヶ月でアップされた神経倍増!!血液型と性格診断と武道ゲノム・染色体・遺伝子・DNAはかなり乱暴な内容です。例えばOIKさんにご指摘を受けた「「1.DNA>エキソン+イントロン」」というのは強烈に乱暴でおそらく生物・化学系の研究室でこう発言すれば間違いなく突っ込まれるでしょう。
  しかしこのよう書いたのは、その後の展開として「毎年ヒトの遺伝子予測数が変わる理由の一つはこれ。」という内容を言うためには必要であったし、こういった無駄とも言われる配列が含まれていること自体は、一般からするとおそらく未知で、そのうえ理解しやすく興味を引く内容たと考えたからです。エキソン・イントロン以外を省いたのは、これらの趣旨を妨げると考えたからです。また2.神経倍増!では、意図して伝達のみを用いて伝導という言葉を使いませんでした。
  用語の選択は上記のような理解面と私の知識面(つまり無知)を配慮して選んであります。
>科学という”文化”がうまく回っていくためには、科学について正しい理解を皆で共有することが必須です。御存知のように、科学の最先端の部分をすべての人にわかっていただくのは至難の業ですが、そのことの正否は、今後健全な形で科学探求が継続するために非常に重要なことです。
  私には上のような視点が完全に欠落していました。今後はこれも意識してサイト運営・管理をしていきたいと思います。引き続きご指摘をいただければ幸いです。
  また生物学分野に限らず今回のような・ご指摘・ご意見を皆様方にはお願いしたいと思います。インターネットの普及で情報は得やすくなりましたが情報の質についてはご存知の通りです。しかし今回のようにメールをいただければその質自体もインターネットの力で持ち上げることが出来るはずです。
今後ともいっそうのご高配を賜れれば幸いです。ありがとうございました。またサイト訪問者の方々には大変なご迷惑をおかけして申し訳ありませんでした。合掌


(2005/01/11)

「初めての方へ」の頁で,
少林寺拳法は楽しくなくてはならない!!と書いていたつもりが,
少林寺拳法は楽しくてはならない!!と書いてありました.
全く逆の内容でした.とんでもない間違いでした.
おそらく10日間ほどこのような状態になっていたと思われます.さらに,ここ数日はよくカウンターが延びました.初めて訪れた方が500人近くいたはずですが,おそらくこの頁を見て,呆れたでしょう.本当に情けない失敗です.このオフ会に対しても悪い印象をもった方も多数いらしたことでしょう.

以後このような失敗が無き様心掛けます.申し訳ありませんでした.
「少林寺拳法は苦行ではなく,養行である.」これは丸廉においてもむろん例外ではありません.少林寺拳法は楽しくなくてはならない.そう考えます.
2002/10/16


  10月16日にアップした「開祖法話008」に対して,それは開祖法話に特化しているHP,「心外無法」の転載ではないのか,という意見が掲示板上で挙げられました.この法話は私の持っていた冊子(直後に写真アップ済)から私がOCR(文字認識ソフト)をかけたものでしたが,その冊子自体は知人から周ってきたものでした.
  私自身その書き込みを見て,ムーーー???と思ったのが正直なところでしたが,ふと考えてみるに知人はどこからこの文章を持ってきたのだろうと考えるようになりました.結局翌日確認してみたところ,冊子内の法話は「自分でOCRしたもの」「さらに誰かから貰ったもの」「心外無法から転載・どこかのHPからの転載」が混ざっているとのことでした.そこで「心外無法」の運営者岡田憲己さん連絡し確認していただいたところ,OCRの癖からほぼ間違いなく私のHPが由来だと推定される,との返信をいただきました.このような経緯により「開祖法話008」は削除することにしました.またその他にもアップされていた開祖法話で,出所がいまいち特定できないものも削除しました.今回のことで出典が明確でないものを無孝にアップしてきたということに気が付き反省しました.

  岡田さん自身,アップするにあたり気を付けていることをと教えていただきました.
1.引用する場合は出典を明示する
2.転載はしない
3.本部に在庫があると思われるあらはんや月刊少林寺拳法、会報少林寺拳法の号の開祖法話は掲載しない
  本部の在庫処分がしにくくなり、本部収入が悪化する恐れがあるため
4.写真は極力開祖のもののみを使う
転載については,「少林寺門下の者が金剛禅の布教のためにしていることであり問題にはならないだろう,また「心外無法」は本部HPにリンクもあり,本部との係争はもちろん無いと」のことでした.

  今後は今回の反省を踏まえてHPを運営していきたいと思います.岡田さんのこういった配慮には本当に敬服します.「1」は極力勉めます.しかし「3」については,私自身はあまり考慮には入れないつもりです.私達のHPは開祖法話に特化したものではないので,これらについてはほどほどにしていきたいと思います.「2」については,先述のとおり今後二度と出所のわからないものはアップしません.「4」についてもそのまま学ばしていただきたいと思います.

  今回の件で岡田憲己さんにご迷惑をおかけしてしまったことを,再度この場で謝罪させていただきます.またその他気分を害された方々にも謝罪したいと思います.ほんとうに申し訳ありませんでした.
  指摘してくださった方,ありがとうございました.
(2002/10/20)


最近アプした「MissingLink1」が本当にMissingLinkになっていました.本文に飛べませんでした.うーん.笑えない...
トップページのリンクをそのまま,コピーしたので,同じところに飛んでいたのです.マァ,ステキ☆
(2002/10/21)


掲示板のかなり人気のあるスレッドにおいて,連続さいたまAAをコピペしたのは私です.かなり広範囲な方に心配の念と,不快な思いをさせてしまったようです.やりすぎたなと反省しています.ごめんなさい,特にスレ主くまくま.
(2003/05)


HP上で意味の分からない箇所があれば,ミスっている可能性大です.
ご一報ください.→メール  今後も増えるはず……

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