トップ > 豆辞典 > オカルト解剖学 > 神経倍増!!
重要
*** 時代的に知っといて損はない単語。というか必須としてもよし。
  ** 知っていると中々の通。飲み屋で話題に遅れをとることはない。
    * かなりの通。飲み屋でウンチク語れる。JTの広告並み。
厳密にはハッタリが混じっているので、詳しくは各自で勉強して下さい。



  ほんと突然ですが、今日は神経です。
  神経に刺激が伝わるとピクンと反応します。「刺激」と「反応」の関係は右の様に感じで観測されます。
  ポイントは、刺激が一定以上大きくならないと神経という奴はまったく反応しないということです。この反応するかしないかの境を「閾値**(いきち)」と言います。これを生物用語で「全か無かの法則**」と言います。高校生物でも出てくるので覚えていても損はありませんw
  もう一つのポイントは、反応の大きさが一定ということです。バーの高さがすべて同じですね。なんですが、今回はどうでもいいですw

  上みたいに一本一本書いてると手間なので、グラフにします。うん、見易いや。ヽ(´ー`)ノ

  刺激には色々あります。具体的にあげると光・温度・機械的(接触・音など)があります。一番イメージがしやすい温度で説明していきます。大切な細かいことは気にしない。

  対象刺激を「温度」としておきましょう。
  閾値は30℃とします。イメージするなら手の平に28℃の水滴を落としても
まったく感じないわけです。水滴が30℃以上だと「あいよっ」と感じるわけです。
           ・
28℃32℃の違いはわかる。
           ・
26℃28℃32℃34℃の違いはわからない。
  「全か無か」というのは、感じるか、まったく感じないかという意味です。程度はまったく感じることが出来ません。

※水滴に関しては温度を感知できないだけです。機械刺激(振動等)は感じます。気にしない。

  しかし実際は、「熱い」「温かい」「冷たい」など程度が分かりますよね。それはなぜでしょうか。
  正解は神経がたくさん走っているからです。当然一本な訳がないと。例えば右のように閾値を28℃にもつ神経もあるわけですね。またその他の温度を閾値に持つ神経もあるわけです。

  確認事項ですが、「
閾値は神経によって異なっている」のです。

  こういった閾値の異なる神経が体内にはたくさん走ってるわけですよ。つまり実際はこんな感じです→。

  「熱い」「温かい」「冷たい」などの程度は、いくつの神経が反応したかによって刺激の強弱を判別した結果です。そして敏感な部位には沢山の神経が走っているので、より繊細な識別が可能です。

  ヒトの皮膚表層には、触覚*(圧覚)・冷覚*・温覚*それと痛覚*の四種類があります。また神経は、視覚・聴覚・嗅覚・味覚・平衡感覚などにもそれぞれに必要な神経が走っています。

  世の中にはビックリするような繊細な感覚を持ったヒトがいます。たとえば

  • 弁当屋のおばちゃんが秤を使わずに毎回的確量の御飯を装うとか、
  • 町工場のおっちゃんが指先で研磨面を触って1/1000mmサイズの誤差を知覚してるとか、
  • 武術の道場のおっさんが触った相手の重心の位置や力の方向を(知覚してなくても)感じれるとか、
  • 他には、一流のミュージシャンの聴覚とか、鉄人料理人の味覚とか、トップアスリートとかとか、
  おそらく、こういった各分野で必要な感覚が研ぎ澄まされている人たちは、それに必要な神経の量が多いんです。繊細な感覚は神経の量によって得られるものでしょう。「運動神経悪いな〜」ていうのは、神経が悪いんじゃなくて神経少ないのが悪いんです(たぶん)。というわけで皆さん、たくさん神経を増やして下さいヽ(´Α` )ノ


  私のイメージははこんな感じです。
  足首をくるくると廻す運動をする時、慣れてないと足首の回転はぎこちなく、ギクシャクとした回転しか出来ずおおよそ円には程遠いです。これを普段からやっていくと、それを統御する神経群が増えて…スルリスルリ〜と滑らかに廻せるようになるのですー。というわけです。(つ´▽`)つ
>>> >>>
初級者、ギクシャク かなり慣れてきた 達人級、もうクルクル
     ヽ(´ー`)ノ(ノ´ー`)ノ(ノ´ー)ノ(ノ´)ヽ(   )ノヽ(ー`ヽ)ヽ(´ー`ヽ)ヽ(´ー`)ノ    クルクル〜
  なお上の図は、生物学的にはなんの意味もありません。また滑らかな動きには、神経だけではなく筋肉の発達も必要です。



以下が真オカルトです。
■稽古は裏切らない
  どうやって増やすのか? 簡単です。増やしたい神経を使えばいいんです。つまり、もっともっと稽古しましょうヽ(゚∀゚)ノてことです。入門当初のぎこちなかった動作が、稽古を重ねると滑らかかつ繊細な所作になってくるのは、体を統御する神経が増えてきたからです。今言っているのは、身体能力ではなくて「身体操作能力」を上げましょう、ということなんです。
  格闘技・武道では「
稽古は裏切らない」という言葉がありますが、これです。多少間違ったことしていても体作りには十二分に役立ちます。間違ったことを(何度でも根気強く)正すのが指導者(時にあなた)の役目です。「やり方間違ってるんじゃないか」というのは指導する時に考えることであって、自分の稽古では試行錯誤してどんどん試してみるべきです。これも一つの「死んだ正解より、生きた解法がほしい」でしょう。
  神経や筋肉鍛えられないかなーと思い始めると決して道場だけでは物足りなくなってきます。だから家でも何かするようになります。とか言うてる間にそのうちもっともっと足りなくなって、通学・通勤しながら、歩きながらでも椅子に座ってる時でもできることを考え始めます。こうして日常化することで頭の方の神経回路も作ります。やったらやった分だけ伸びる、稽古は裏切らないてのはこれですね。

  天地拳を毎日するだけでも本当に違います。天地拳を家でやっていると、乱捕りはもちろん柔法法形の中でもその存在を感じます。「自分は不器用だから」という屁垂れもいますが、神経というのは通常はどんな人でもちゃんと発達します。ちっょと良くない例えですが、事故で両手を失った人が足を代わりに使って生活をするという話があるように、訓練次第で人はちゃんと成長できるはずです。私は統計とか見たことないですが、きっと誰でも足を手のように使えるようになるのだろうと考えています(もちろん大変な苦労が必要なのでしょう)。人間にはそのようなCapacityを先天的に持っていると信じているからです。
  ちなみにこの「誰もがキャパを持っている」「誰もが出来る」というのは、金剛禅の大根本の教えです。これを我々は何と表現しているか即答できますか? 答えは「ダーマの分霊を持っている」です。

■意識すること
  もう一つ。しっかり
意識することです。こういうことを書くと知らない人にはとても胡散臭く見られますが、結構まじです。人体はオカルトの宝庫なんです。何を意識するかというと、たとえば、これ。
  • どういった箇所をどのように動かしているのかとか、
  • 自分の姿勢(全身)とか、
  • どこに重心があるのかとか、
  • あの人は今どうしてるんだろうとか、
  これらがどの程度重要かは知りませんが(゚д゚lll)通説です。これらの意識を途切れさせずに行うための一つの方法がゆっくりやることです。この場合は動きを途切れさせずにやることも重要になります。まさに一般的に想像される太極拳のようにです。突蹴の付き切る動作は、たとえ一時止まったとしても呼吸で動作と意識をつなぎます。

  近年では柔軟体操や筋力トレーニングの際に、トレーニング箇所の
イメージが大切だとスポーツ界ではよく言われてます。柔軟であれば筋が伸びるイメージ、筋トレであれば筋肉繊維がブチブチ切れるイメージなどですね。また指先に意識を集中すると指先の血流量が増大するというのもなにか関係しているかもしれません。

  開祖は、「人十度我百度」と修行の心得について言っていました。これ関してはうちの先生もよくこんな感じのこと言います。
「『私には拳法の才があったようだ(カッパブックス) 』と言ってる開祖ですら「我百度」と言うてる。凡人の我々はもっともっと稽古しなあかんわな。」(うちの先生関西弁使わない)
  私はこの話大好きです。人一倍努力するて、分かっていても実際は難しい。だからこそ拳法は楽しくやらないといけないなと思います。

  今回は、神経の話ばかりしていますが卓越した動作を行うには、筋肉の発達も必要です。しかし筋肉の発達も上記と同様な方法で鍛えることが出来るのはご存知の通りです。また末端神経ばかりではなく中枢神経主に脳ですが、こちらの神経回路も稽古を通して鍛える必要があるでしょう。
  記憶には、三つあります。こんな感じです。
  • 感覚記憶::一秒未満
  • 短期記憶::数分
  • 長期記憶::数時間から永続まで
  昔、講演でミミズを使って記憶の形成をしている研究者(岡浩太郎氏,計測工学)の話を聞きました。話の筋はかなり昔なのであまり覚えていませんが、ノートを見ると、これらは「記憶は意識することでより長期の段階に移行するてなことが書いてあります。
「記憶の形成」〜ミミズの神経系から〜
  ミミズの様な神経系が単純な生物にもにもパヴロフの犬の様な記憶の形成が見られるという話でした。パヴロフの犬**というのは、ベルの音の後に餌を与ええ続けると、ベルの音を聞いただけで犬が唾液を条件反射**で出すようになるという有名な実験です。
  哺乳類のような高等な生物ではなくミミズでもあるという。まずミミズを鉄板の上に置き、光を当てから鉄板に通電するということを繰り返すと、ミミズは照射だけで通電しなくてもミミズが暴れるようになるみたいな話だった気がする…面白かった(^。^)
  さらに言うと記憶には大脳による認識できる記憶ばかりではなく、運動を司っている小脳にも小脳記憶というものがあります。これは主に運動関連の記憶です。


  少林寺拳法は易筋行です。「筋」という文字には筋肉という意味もありますが、「神経・髄」という意味もあります。筋肉といえば、束のイメージですが「筋(すじ)」と言えばそうではないですよね。神経の発達させることは武道をやる上でとても重要です。これは武道的な身体操作に不可欠ですから、護身錬胆には重要であることはもちろんのこと、経験的には健康増進にも大変寄与します。
  易筋行を通して、護身錬胆力・健康増進・精神修養を修めるのが少林寺拳法と言うのはこういう理由が一つにあると思います。


本頁のまとめ
  神経は「全か無かの法則」に従っている。
  神経増やして滑らかな動き。

  おうちだって道端だって稽古場。稽古は裏切らない。
  ただ回数やるだけでなく、意識も練りまくろう。

※このページでさらりと言っている神経とは、大抵「神経線維」のことです。
※ほんと、意識というのはまったく無視できないものです。冬季オリンピックのスピードスケートの清水選手、彼の太股はとてつもなく太いですね。彼は筋トレの時に「自分の筋肉がブチブチ切れるイメージ」を必ずするそうです。効果が違うらしいです。こういうアスリートの話はあちこちで聞きます。
※バキを読むと必要以上に妄想が膨らんでいい感じです。
いただいたメール

後。「足首をまわす運動」と「小脳記憶」について少し。
人間が運動に熟達していく場合は、「統御する神経群が増えて」というより、「神経の必要な部分のみを取り出せるようになる」ようになっていくらしく、そうした神経構造の中で特に分業化が激しいのが小脳で、その分業能力を「小脳記憶」と読んでいるらしいんです、どうやら。
だから、イメージを壊すようで申し訳ないんですが、むしろ統御する神経の数は減って、その結果、無駄な動きが少なくなっていくみたいっす。(2004/12/14)

2.「「全か無か」というのは、感じるか、まったく感じないかという意味です。程度はまったく感じることが出来ません。」
「刺激が一定以上大きくならないと神経という奴はまったく反応しないということです」

>実際には活動電位(神経インパルス)に至る前に、適した刺激の大きさ、刺激時間、受容細胞の状態に応じて感覚器官の細胞の持つ電位(受容器電位)が変化します。この大きさにより、「全か無か」で誘発される活動電位の「頻度」が決定され、この活動頻度に感覚受容器が反応した”程度”が情報として盛り込まれています。もちろん、「いくつの神経が反応したかによって刺激の強弱を判別した」ことも情報処理には入っていますが、ここの記述はあまりにも乱暴です。
参考:http://bme.ahs.kitasato-u.ac.jp:8080/docs/qrs/phy/phy00062.html ・ http://www.tmd.ac.jp/med/phy1/ptext/receptor.html

3.
「それに必要な神経の量が多いんです。繊細な感覚は神経の量によって得られるものでしょう。「運動神経悪いな〜」ていうのは、神経が悪いんじゃなくて神経少ないのが悪いんです(たぶん)。というわけで皆さん、たくさん神経を増やして下さい」
>もちろん鋭敏な感覚のある器官には神経繊維は集中し、感覚受容器も多く分布していますが、これはあくまでも必要条件であって必要にして且つ十分な用件では決してありません。現在の神経科学では、これに加えてむしろシナプス(神経同士の連絡端子)における伝達の効率の変化や、中枢におけるシナプスの数、機能的なつながり方などによって”感覚”が制御されていると考えられています。そもそも「知覚」と言う現象が完全に解明されていないので、この記述でもかなりの不正確さを含みます。
  また、神経は成長した大人では自然状態では一般には数が増えることはない(脳の海馬部位など一部では例外ありhttp://www5.airnet.ne.jp/gaya/mossy2.htm)、と考えられています。最近この辺がまた議論されているところですが、未だ大勢としてはそのように理解されていると考えて良いでしょう。

  冗談で書いてらっしゃるかもしれませんが、「神経を増やしましょう」はかなり間違った先入観を植え付けてしまいます。たとえば、脊髄損傷の研究に従事している研究者は、いかにして失われた神経接続を再生するかに心血を注いでいます。 http://www.rehab.go.jp/RehaNews/No241/9_story.html
詳しくはこちら

参考:長いので興味在る方だけどうぞ。
■岩波生物学辞典第四版

神経
[nervus 英nerve]***
[1] 【同】神経幹(nerve trunk).神経細胞を構成する細胞体,樹状突起,軸索,シナプス,神経終末部などをあわせた総称.脳神経・脊椎神経・自律神経の別がある.また,機能から
運動神経感覚神経,また両者が混合する混合神経(mixed nerve)に分けるが,純運動性や純感覚性の神経は少ない.神経の構造は,まず各神経繊維が神経鞘に囲まれ,その集団が毛細管を伴った結合組織性の神経内膜(endoneurium)におおわれ,さらに集まって神経周膜(perineurium)に被覆され神経繊維束を形成する.神経周膜には比較的太い血管およびリンパ管が走る.神経繊維束はさらに数本集まり,その周囲には神経上膜(epineurium)が被膜をなしている.
[2] 一般に動物において肉眼視できるような神経細胞あるいは神経繊維の束.

全か無かの法則
[英all-or-none law, all or nothing law]
  悉無律興奮性の器官や細胞において,刺激の強弱によって反応が起るか起らないかの
2通りの反応しかありえず,刺激を加減することによって反応の度合に大小を生ずることはできないという法則.これを換言すれば,ある一定の強さ以上の刺激では常に極大の収縮が起るということである.

感覚点[英sense spot]*
  ヒトの皮膚表層において,皮膚感覚,すなわち
触覚(圧覚)・冷覚・温覚および痛覚の4感覚種を発するそれぞれ異なった不連続な点状の部位.それぞれを触点(圧点)・冷点・温点・痛点とよび,いずれも特有の終末器官(皮膚受容器)からなる.各終末器官は所属の神経繊維によって感覚中枢に接続するが,その刺激により生じる感覚は,各感覚点の周囲の一定面積(感覚圏)に投射される.
  4種の感覚点の分布密度は平等ではなく,しかも体の部位によって異なる.ほとんどの部位で痛点がもっとも多く平均100〜200/cm2で,次いで触(圧)点25/cm2,冷点6〜23/cm2,温点0〜3/cm2の順序となる.角膜の中央は痛点だけ.眼球結膜および角膜縁は圧点と温点を欠き,また頬粘膜の一部には痛点を欠くところがある.ヒト以外の動物類にも種々の感覚点が存在するが,詳細な研究が少なく,主としてヒトについていわれている.

感覚器(官)[英sense organ, sensory organ]
  内外の環境変化,すなわち刺激を受け入れるように発達した器官.生体に作用する多様な刺激を受容するため形態も多様である.脊椎動物の感覚器官は,各々の刺激に対応した受容体・受容器,求心性神経,さらに種々の付属器官を含む.例えば視覚の感覚器は,受容細胞をもつ網膜だけでなく,レンズ・瞳孔などを含む‘眼’である.このほかに嗅覚器官・味覚器官・聴覚器官・触覚器官,さらに平衡器官・側線器など,無脊椎動物では触角や各種感覚子がある.

感覚細胞[英sensory cell, sense cell]
  【同】知覚細胞,受容器細胞(receptor cell)一定の種類の刺激(適当刺激)に対して著明な被刺激性をもち,それを対応する信号に変換する細胞の総称.その細胞が受容する適当刺激の種類によって,視細胞,味細胞などに分けられる.一般に神経繊維により中枢神経系ないし神経網と連絡する(→感覚神経).単独に体表や内部器官に散在するものと,感覚器内に集まるものとがある.無脊椎動物では,それ自体双極性ニューロンであり,その樹状突起の末端が受容部位を形成する(一次感覚細胞)場合が多く,脊椎動物では嗅細胞のような一次感覚細胞のほか味細胞のように上皮細胞から転化する場合(二次感覚細胞)もある.また一次感覚細胞の場合,細胞体が上皮から離れて深部に位置し,刺激受容面に向かって長い突起(神経繊維)を出し,これが上皮内に受容性突起ないし自由神経終末として終る型のものも存在する.皮膚覚(触覚・温度覚)に関係するものにこれが多く,その細胞体は脊椎動物では,受容面からはるかに後退して脊髄神経節内に位置する場合まである.感覚細胞における興奮の生起と,それが求心性神経繊維上の反復性神経インパルスに転化する経過は,かなり詳しく調べられており,適当刺激により,細胞内信号伝達機構をへて細胞の膜の一部に脱分極をおこす場合が多い.これを受容器電位という.

記憶[英memory 仏m_moire 独Ged_chtnis 露памятъ]**
  与えられた情報をある時間保持する現象.次の3過程に分けられる.(1)記銘(record,書きこみ):新しい情報のとりいれ,(2)保持(retention):情報,エングラムの貯蔵,(3)再生(recall,追想):貯蔵情報の意識化.再生,再認されるためには,保持されている情報が必要に応じて探索される過程があり,これを読み出し(retrieval)とよぶ.忘却が生じたときは,保持されなかったのか,保持されているが読み出しがまずいのかが問題になる.
  H.Ebbinghaus(1885)がこれを実験的に示した.彼は意味のない言葉のリストを完全に覚えさせ,ついで忘却(forget)の過程を調べた.19分後にさきのリストの言葉を思い出させたところ,42%が忘却され,その後の忘却率はあまり変化しなかった.この忘却が何によって生じるのかは,後の研究により種々の他の情報の干渉(interference)によることが明らかにされた.
  動物の場合,このような方法で思い出す手続き(再生法recall)を用いることは不可能なので,記銘された刺激と新しい未だ覚えていない刺激を提示し,以前の刺激を選ばせるというような再認法(recognition)が使用されている.記憶には幾つかの種類がある.(1
)感覚心像(sensory image)としての記憶は1秒以内に消える.(2)そのうち幾つかの像は,短期記憶(short-term memory)として約1〜2分間存続するといわれる.初めて電話番号を覚えるとき,特別の努力,たとえばくりかえしや意味づけなどをしなければすぐ忘れてしまうことはよく知られている事実である.(3)例えば,意味づけた言語や,くりかえし覚えた言語の記憶は数時間続き,あるいはほとんど半永久的である.このようなものを長期記憶(long-term memory)という.
  なお,一般に動物の行動が経験によって条件づけられるのは記憶によると考えることができる.したがって動物の学習はすべて記憶に関係づけられる.このような記憶は,神経系の中になんらかの
持続的変化が残るためと考えられる.その生理機構はまだ明らかにされていないが,短期記憶については,神経細胞に残る興奮性の変化,シナプス部位での伝達効率の変化など先行した活動によって残される機能上の可塑性の変化,またはリヴァーベレーションなどが役立っているとみられる.刷り込みや,長期記憶の形成と保持には,より永続的な構造面での可塑性変化,すなわち神経回路網において新たな接続の完成や,既存の接続の除去などが生じているとされる.なお情報が物質として生体内にたくわえられる現象も広く記憶とされることがあり,この種の記憶の例として免疫記憶がある.

条件反射[英conditioned reflex, conditional reflex 仏r_flexe conditionn_ 独bedingter Reflex 露условньй рефлекс]**
  【同】獲得反射,個体反射ある個体に
生得的でなく一定の条件下に形成された反射.これに対して生得の反射を無条件反射(unconditioned reflex,種属反射)とよぶ.I.P.パヴロフ(1904)は,イヌの唾液分泌と全く無関係の外部刺激(例えばメトロノーム音)を作用させてから直ちにイヌに食餌を与えるという実験手続きを繰り返すと,やがてはじめは無関係であった外部刺激だけでイヌが唾液分泌を起すことを発見した.彼はこの現象を反射の重要な一形式とみなし,条件反射と名づけた.
  条件反射を形成させたもとの無関係刺激は条件刺激(conditioned stimulus)とよばれ,無条件反射の誘因である無条件刺激(unconditioned stimulus)と区別される.条件刺激に無条件刺激を伴わせて呈示する操作を条件反射の強化とよぶ.また,ある条件反射がすでに形成された他の条件反射を土台にして成立することも可能であり,このようなものを二次条件反射とよぶ.条件反射は自然環境においても数多く形成され,動物の生活に重要な役割を果す.


■広辞苑とその他
しょ‐さ【所作】
(1)〔仏〕身・口(く)・意の三業を能作というのに対して、その
発動した結果の動作・行為をいう。転じて、読経・念仏など。
               徒然草「道に向ふ時、さはりなく―なくて、心身ながくしづかなり」。栄華鶴林「日々の―に大仏頂をこそ七遍読みたまひけれ」
(2)からだの動かしかた。身のこなし。



■修行の心得-数をかける
 何事に限らず人よりも早く上達しようと思うならば、人の何倍かの努力と忍耐が必要である。人十度、我百度、人が百度行えば、我千度行うことこそ上達の第一条件である。根気と努力のみが
凡人を非凡にする唯一の道である。


なめらかなめらか イイ動き

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