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重要
◆◇◆今日のニュース◆◇◆ スレより
1788 名前: 615期生 投稿日: 2004/12/07(火) 13:11
◆血液型性格診断は正確!?BPOが各局に「問題あり」

 血液型による性格判断をテーマにしたテレビ番組が急増し、「偏見を植え付けるような内容で不愉快」「いじめられた」などの抗議が、NHKと民放による第三者機関「放送倫理・番組向上機構(BPO)」に相次いでいる。BPOは「科学的根拠があるかのような構成で問題がある」と各局に通達した。忘年会や合コンでは欠かせない話題だが、そもそも当たっているの?
 「AB型・二重人格」「B型・いい加減」「A型・きちょうめん」「O型・優柔不断」など以外に、「O型男性とA型女性は相性抜群。A型男性とB型女性は最悪」といった相性まで。血液型による性格判断は、コミュニケーションのヒントにされる場合が多い。
 テレビ界でも、今春以降は血液型を扱う番組が急増。「決定!これが日本のベスト100」(テレビ朝日系)、「脳力探検!ホムクル!!」(TBS系)など、BPOの調査で10月だけで6回。いずれも高視聴率をあげる一方、抗議も50件以上寄せられたという。
 実は、血液型性格判断は歴史が古く、昭和初期に心理学界で論議されたのが最初。もっとも、研究に携わるほぼ100%の心理学者が「
科学的根拠はない」と性格との因果関係を否定する。「それどころか、最近では『なぜ、根拠のない血液型性格判断を人は信じるのか?』という研究が進んでいるほどなんです」(科学ジャーナリスト)
 日本ではほぼ10年間隔でブームが起きる。ただし、今回はちゃんとした根拠がある。信州大学人文学部の菊池聡助教授(心理学)はこう説明する。
 「最近、医学生理学の立場から『血液型によって
免疫力に差があるのではないか』という学説が出されたのがきっかけです。見えないものが形に示されたことは、それらを提唱する人たちの後押しとなりました」
 菊池助教授は、人が血液型判断を信じる要因として、(1)マスコミを信じる(2)人間関係をよくするため、相性を判断したい社会的欲求がある(3)初対面でも話題にしやすい(4)当たっていると思える−の4つを挙げる。
 中でも心理学者は(4)を最大の要因とみる。「人の性格は一通りではなく、いろいろな面が少しずつある。だから『思いあたるフシがある』との感覚が当たっていると信じさせるんです。ほかにも思い込みで予言が真実になる『自己成就予言』という現象で、最近10年でA型がより『きちょうめん』になったという研究報告もあります」と菊池助教授。
 問題なのは、日本人の約10%というAB型など少数派に対する偏見の助長につながる危険だ。これまでも就職や人事、保育園の組分けなどで、血液型別による「決め付け」が行われてきた。
番組に対する抗議もこうした差別を危惧(きぐ)する人による指摘が大半を占めた。
 菊池助教授も「合コンで話題にするのは構わないが、それがすべてでないことを注意してほしい」と話している。

┐(´∇`)┌

1792 名前: 615期生 投稿日: 2004/12/07(火) 15:13
おっと、ちなみに私は「血液型と性格には関連がある」派ですw


1795 名前: rusher 投稿日: 2004/12/07(火) 16:04
学生のとき、生化学の授業で、糖鎖の最後のとこに基がついたかつかないかで血液型が決まると教わりました。
 A型基はα-N-アセチル・ガラクトース・アミン
 B型基はα-ガラクトース
だったっけ。そして「糖鎖はべらぼうに長いのに、その両側末端に基がついたつかないでその人間の性格を判断できるものか?」と講義で教授が言いました。ごもっともだと思いました。
(後略)

1798 名前: でんべえ 投稿日: 2004/12/07(火) 16:47
>ちなみに私は「血液型と性格には関連がある」派です
社会的要因(TV番組の「A型って××です」という情報に影響されてそういう性格になる)によって関連する可能性はあると思います。

>その部署の社員連絡簿から血液型の欄を消させました。
「輸血のために使えるかも」と一瞬思いましたが、
会社と輸血が関連するシチュエーションを思いつきませんでした。

1802 名前: でんべえ 投稿日: 2004/12/07(火) 21:53
>否定するネガティブな根拠をしっかりと示すことも学問の役目だと思います。

えーと、昔見た番組で、
    ・性格を決定するのは脳である
    ・血液型を決定する成分が血液にある(rusherさんが言ってたやつかな?)
    ・この成分は脳には流れない(フィルターリングされるそうです)
    ・故にABOを決定する成分は性格とは無関係である

という話を聞いて、なるほどと納得しました。(間違ってるかもしんない)

血液型と性格の関連については、心理学の分野で大規模な統計をとって
「明白は相関関係は認められない」
って結論がでたはずです。

1803 名前: 615期生 投稿日: 2004/12/07(火) 23:19
ぉぉ
>>・この成分は脳には流れない(フィルターリングされるそうです)
まじっすか!?ますます面白くなってきました。これは初耳です。どうやって酸素を送ってるんでしょ。生物は面白いな〜
あぁまた、この前のDNAみたいに一つ書けそうな文章だ〜↑
(つまりこのページのこと)

>血液型と性格の関連については、心理学の分野で大規模な統計をとって
>「明白は相関関係は認められない」って結論がでたはずです。
私も聞いたことあります。当然だと思ったワナ。

1806 名前: 名無しさん@いらっしゃい 投稿日: 2004/12/08(水) 01:08
>>血液型を決定する成分が血液にある
ABO式だと赤血球の表面にあります。具体的にはrusherさんが言ってたので間違いないかと。

>>この成分は脳には流れない
脳の神経細胞に直接触れる事はないです。
酸素は脳の血管内で赤血球から遊離して、遊離した酸素のみが脳の組織に取り込まれます。
ちなみに、key wordは
血液脳関門です。



  さてさて、もちろん私はレスが伸びると信じてこのニュースを振ったわけですが、予想外に沢山のレスが付いて、もうバルタン星人状態です。(V)o¥o(V)
フォフォフォフォフォフォフォ
  まず私の考えですが、「血液型と性格には相関関係がある」な訳ですがここで言うは血液型=ABO型のことではありません。下の方にも血液型[英blood group]として、岩波生物学辞典第四版から参考引用しておきましたので、また最後にでも読んでいただきたいのですが、血液には沢山の分類があります。この辞典にはこのような分類があげられています。

  • ABO式(AO,AA,AB,BB,BO,OO)
  • ルイス式(Lewis system,Lea,Leb)
  • P式(P1,P,Pk,p)
  • Lutheran式(Lua,Lub)
  • Kell式(K,Kpa,Jsa)
  • Duffy式(Fya,Fyb)
  • Kidd式(Jka,Jkb)
  • Diego式(Dia,Dib)
【参考】ABO式を特徴付ける構造式
型抗原 B型抗原 O型抗原

  ABO式に次いでよく知られているのがRh式かなと。これも赤血球による分類ですが、他にも赤血球の分類だけで
250以上あるらしいのです。また白血球の方も数十タイプはあるらしく、これが臓器移植などを難しくしています。最近でもまだまだ新しい分類法が規定されることもあります。
  一般に言われる血液型はABO式のことですが、これはご存知の通り性格診断で使われるのはA,B,O,ABの4パターンしかないですね。しかし沢山の分類法に目を向けると血液型にはもっと
沢山のパターンが存在しますので、少しは選択の幅があり実際はもっと膨大な分類が可能なわけです。上に挙げてるだけでも、6*4*4*2*2*2*2=1536パターンでつ。
  と言っても分類が沢山あるからと言って、別に性格と関連があるかと言うともちろんまったく別の話です。話が纏まらない理由に何よりもまず、
血液型というのは物理的に明確ですので「分類」が可能ですが、性格という奴は明確な「分類」が不可能。そもそも人の性格(の印象)は対話している人によって異なるし、またグループで話すなどの条件でますます複雑になりそうなワナ。と言うわけで、不分類な性格に対応させるにはまったく無理というか、無駄、乱暴な気がします。ましてや、ABO式にあわせるなんて私は無謀な気がしますw

  それでも、私は「関連あるんじゃな〜〜い」派なのは、こんな理由です。
科学的根拠はまったく無いです。( ゚д゚)ドカーン
  昔とある講演会に行ったときに、血液の専門家がプレゼンの最後にこんな感じのことを仰っていました。

  皆さん、世間ではよく血液型占いなどで性格との関連性を話されていますね。私は血液の専門家なのでこの事について様々な人からよく聞かれるますが、私は関係があるんじゃないかと考えています。というのも、私は血液型を調整・固定したマウスをたくさん飼っていますが、それぞれの系統のマウスは大体同じような性格なんです。臆病な系統や乱暴な系統など確かに傾向が見られるからです。でもその根拠はわかりません( ^∀^)

  みたいな〜、事を仰っていました。私はその時に「
( ・∀・)つ〃∩ ヘェヘェヘェ…」と思い、それ以来「あるのね〜 ´ー`)ウホッ」と科学的根拠の探求せず信じるようになっんです。でもやっぱりABO式での分類はちょっと…と思っています。ちょっとした会話なら楽しいんですけどね〜。それくらいなら許容しますw
  性格というのは、一般的には脳での化学反応の結果だと思うんですけど、、、脳といえば高次の神経回路、神経の塊、これにどうやって体内に普遍的にあるような体液の成分が影響を及ぼしてるんでしょうね〜、関連があるならば生物は不思議というか、まだまだオカルトですね〜   おわり




  と、これで終わってしまうと丸廉でウプする理由が見当たらないとまた怒られてしまいますので、ムリムリに武道の方に話を持って逝きたいと思います。
  さてさて、このページを作るために、元のニュースを読み返していると、まさに書いていこうと言う内容に既に触れられていましたw  
『「最近、医学生理学の立場から『血液型によって免疫力に差があるのではないか』という学説が出されたのがきっかけ』 というところです。おぉ、まさにピターリ!! ヽ(゚∀゚)ノな気がする。

  以前、石川博通 (慶応義塾大学医学部微生物学・免疫学教室)という方の講演(演題:腸管粘膜生体防御の特殊性について)を拝聴しました。 『腸は免疫の司令塔』 という著書もある方なんですけど、この先生の話は大変面白かったです。また、この人胃腸のこと好きなんだな〜( ´ー`)とヒシヒシと感じた覚えがあります。右はプレゼンの最終ページです。もりもりと胃腸へのを感じませんか?  (・∀・)
  私は、この講演で「腸は神経系が発達している」ということをメインに覚えていたのですが、当時のノートを見ると免疫の話が主要でしたw ノートを要約すると、
「腸は他の組織に比べて脳とのネットワークが薄い。それは腸が独自の調節系を持っているからだ。実際にも脳はなくても腸はあるという生物がいる。」
と在りました。どうも胃腸と言うのは、とても不思議な器官のようです。

胃腸は未だベールに覆われた神秘な臓器であり、
静かに★動を繰り返している賢い臓器である

  石川先生の仰られた通り、脳は無くても腸はあるという生き物は確かにいます。これもっと具体的に言えば、「中枢神経が発達して無くても消化器官は発達している」ということかもしれません。まま確かに最低でも消化吸収器官が無いと生きていけませんからねぇ。発生としては腸が先というのは当然なのでしょう。そして一つの事実として「腸は神経系が発達している」ということ。
  こう考えていると思わず妄想が広がります。自我は間違いなく大脳に在りますが、脳の様な役割を果している器官が他にもあるんじゃないかということですね。そういえば、ステゴサウルス(剣竜類[Stegosauria])という恐竜は、とても発達した神経節を脳以外の場所(脊髄沿)にも持っていて、それで身体操作の効率化(ていうても反射だが)をしていたとかいう本を幼少の頃に読んだような。あぁぁぁそういえば、心臓移植したらドナー(donor)の記憶がレシピエント(recipient)で一部蘇ったなんて真偽のわからない話も良く聞くぞ!!シティーハンターじゃん!!(;´Д`)
ステゴサウルス↑ヽ(●´ε`●)ノ
  『腸は考える』なんて本もあるくらいだし(ちなみに第一章の表題は「腸は小さな脳である」)、人体はオカルトだな〜とw
  報道に書かれている「血液型によって免疫力に差があるのではないか」がどのようにして「血液型と性格には関連がある」と結びつくのかは知りませんが、謀らずも話が近接してきたことに興味が湧くところです。

  つまり何を言わんとしているかと言うと、
腸と感情には密接な関係がある(気がする)。私自信は、「胃腸には発達した独立した神経系がある」→「感情・性格に影響を及ぼしているかも」と思ってきました。掲示板ででんべえさんがカキコされたように、脳には直接血液が接しないらしいですが、胃腸にはそんなことはありません。
  さてさて、話を少し真面目な方向に戻しましょう。腹と感情の関係は実は日本語の「はら」を用いて沢山示唆されています。広辞苑で「はら」を引いていみると、腹には感情に関係する言葉がたくさん見られます。

はら【腹・肚】
  (1)動物体で、頭・胸に続きそれらと尾との間にある部分。哺乳類では胸腔と骨盤との間で、胃・腸などの内臓を容れる。
  (2)背に対して、体の前がわ。記上「―には黒雷(くろいかずち)居り」。「背に―はかえられぬ」
  (3)胃腸。おなか。「―をこわす」「―がへった」
  (5)こころ。かんがえ。また、心底。本心。
  (6)胆力。度量。
 ―が癒(い)える  怒りやうらみをはらして、気持がおさまる
 ―が痛む  自分の金を出す。身銭を切る。自腹を切る。
 ―が居(い)る  怒りがおさまる。腹が癒える。平家九「梶原この詞に腹がゐて」
 ―が大きい  心が広く、様々の事柄を受け容れることができる。度量が大きい。腹が太い。
 ―が黒い  不正な事もする性格である。心根がよくない。腹黒い。
 ―がすわる  心が決っていて、物事に動じない。覚悟する。度胸がすわる。はらかた海魚サッパの関西での称。
 ―が立つ  しゃくにさわる。立腹する。
 ―ができる  (1)食事をして腹がいっぱいになる。(2)覚悟・決心ができる。「結果がどうあろうと、もう腹はできている」
 ―が無い  (1)胆力がすわっていない。(2)度量がない。
 ―が煮える  強く憤っている気持のたとえ。腹が煮えくり返る。
 ―が膨(ふく)れる  (1) 飽食する。腹一杯になる。(2)言いたいことを言わないので、気分が快くない。また、不満がたまる。
 ―が太い  (1)度量や胆力が大きい。(2)横着である。(3)ぷにぺも
 ―が減っては軍(いくさ)は出来ぬ  空腹では活動ができない。
 ―に一物(いちもつ)  心中に何かたくらみがある。胸に一物。
 ―に落ちる  納得する。合点がいく。腑に落ちる。
 ―に据えかねる  あまりにもひどいと、怒りをこらえることができない。心中におさめておくことができない。我慢できない。「どうにも―」
 ―の筋を縒(よ)る  おかしさに堪えきれず、大笑いする。腹の皮をよじる。
 ―の虫がおさまらない  腹立たしくて我慢ができない。「腹の虫が承知しない」とも。
 ―が腐る  精神が腐敗堕落する。性根が腐る。
 腸がちぎれる  悲しみなどにたえられない状態である。
 腸が煮え返る  怒りに堪えられないさまの形容。腸が煮えくり返る。
 腸が見え透く  心の中がよくわかる。
 腸に染みる  (1)飲んだ酒が体中にしみ渡っていくような快い感じを受ける。(2)深く感銘する。「師の一言が―」
 腸を断つ  (1)悲しさにたえないさまの形容。断腸。(2)「腸を切る」に同じ。
 ―を合わす  (1)を合せる。協力一致する。(2)共に悪巧みをはかる。ぐるになる。
 ―を痛める  (1)生みの苦しみを味わう。子を産む。「腹を痛めた子」(2)自分で費用を払う。自腹を切る。
 ―を癒(いや)す  怒りやうらみをはらす。
 ―をえぐる  人の意中を見とおして鋭く尋ね問う。
 ―構え  度胸をすえて待ち構えること。「―が出来ている」
 ―汚い  心がきたない。根性がわるい。枕二七八「けしからず―・くおはしましけり」
一部615の手が加わっています。ほんの一部です。

  また新渡戸稲造の名著『武士道』で、以下のように書いています。
第十二章 「切腹」  生きる勇気、死ぬ勇気
    (前略)
  「腹を切り裂くとは、なんと馬鹿げたことか」と、この言葉を初めて聞く人はたちはあきれかえるだろう。異国の人の耳には、はじめは途方もなく奇妙に聞こえるかもしれない。
    (中略)
  日本人の心の中で切腹がいささかも不合理ではないとするのは、外国にも例があるという連想のためだけではない。身体の中で特にこの部分を選んで切るのは、その部分が霊魂と愛情の宿るところであるという古い解剖学の信念にもとづいていたのである。
  モーゼが「ヨセフその弟のために腸焚くるがごとく」と書き、ダビデは主にその腸(あわれみ)を忘れないようにと祈った。イザヤ、エレミア、そしてその他のいにしえの霊感を受けた預言者も、腸が「鳴動する」とか「腸がいたむ」といった。これらはいずれも腹の中に霊魂が宿るという日本人の間に流布している信仰と共通している。
  セム族は、常に肝臓、腎臓、およびその周辺の脂肪に感情と生命が宿る、としていた。「腹」というギリシャ語のフレンphrenとかツモスthymosよりも意味の広い語である。
  そして日本人とギリシャ人は等しく人間の霊魂はこの部位のどこかに宿ると考えた。このように考える民族は古代の人びとに限られるわけではない。フランスの優れた哲学者の一人であるデカルトは魂は松果腺にあり、とする理論を説いた。けれどもフランス人は、漠然とした部分ではあるが、生理学的には意義が明らかであるヴアントルventre(腹部)という語を今なお、「勇気」という意味に用いている。同様に、アントレイユentraille(腹部)というフランス語は、「愛情」や「思いやり」という意味にも使わていれる。
  このような信仰は単なる迷信とはいえない。心臓は感情の中枢である、とする一般的な考えよりも科学的である。日本人は、修道士に聞くまでもなく、ロミオよりも「この臭骸のいずれの醜き部分に人の名が宿るだろうか」ということを知っていた。
    (中略)
  「我はわが霊魂の座
いますところ開き、貴殿にそれを見せよう。穢けがれありきとするか、清しとするか、貴殿みずからこれを見よ」
  私が自殺の宗教的、あるいはさらに道義的正当性を主張しているなどと、誤解されたくはない。しかし、名誉を何よりも重んずる考え方は、多くの人々にとってみずからの生命を棄てる十分な理由となった。
    (中略)
  切腹とは、武士がみずからの罪を償い、過去を謝罪し、不名誉を免れ、盟友を救い、みずからの誠実さを証明する方法であった。
(後略)
     『武士道』 (第十二章 「切腹」生きる勇気、死ぬ勇気) 新渡戸稲造著

  過去において、腹部と感情にはこれらが示すように密接な関係があると考えられていたようです。武道では、また他の多くの分野でも、「はら」はとても重要視されているのではないでしょうか。その一つが丹田
(およそ下腹部のあたり)ではないかと思います。広辞苑ですら丹田を「臍(へそ)の下の下腹部にあたるところ。ここに力を入れると健康と勇気を得るといわれる。」と書いていますw
  「丹田に気持ちを集中して」とか「丹田に気を落として」とか、また呼吸法などで頻出です。「丹田に気持ちを集中すると落ち着く」なんてことも実際によく聞きます。こういった丹田の重要視は、上述のような「腹」と関係があるのではないでしょうか。これを上の「腹」の言葉に合わせてみましょう。
  • 腹が立つ::如何にも気が上って来るというイメージですね。
  • 腹が座る::気が下に落とせてる、て感じですね。
  • 腹をくくる::上ってきそうな気持ちを、必死に下に保つという感じかな?
  • 腹が黒い::あぁ如何にも、「気」が悪そうです。
  適当にやった割にはうまく意味が通っている気がしますw
  少林寺拳法の三徳に
護身錬があります。護身錬ではありませんよ、ご注意下さい、重要です。「胆」とは、たましいや心、本心、また肝臓のことです。また「肝胆」と書いて心の底。大胆・小胆・魂胆・落胆・肝試しという言葉もあります。体内には胆嚢という器官もありますね。それで「胆力」とは、気力や度胸のこと。
  少林寺拳法の護身錬胆、「胆を錬る」とは何だろうか、開祖は何故この漢字を当てたのだろうか、身を護ることと胆を錬るということとの関係はなんだろうかと考えさせられます。
ひとつにこれかなっと(→痛いということ) 先日も2ちゃんねるの少林寺拳法スレッドで以下のような書き込みがありました。
  • 「辛い目をすれば、辛い目をしただけのことはある。痛い目をすれば、痛い目をしただけのことはある。怖い目をすれば、怖い目をしただけのことはある。辛い目も痛い目も怖い目もせずに、強くなる方法なんてないでしょう。」
  • 「あなたは辛い目も痛い目も怖い目を十分して来られたと?」
  • 「そんなことは更々思っておりません。ただ、そういうものを避けないようにとは心がけています。
  教範なんかを読んでいると、「平常心について」の項目で同様な内容が書かれていますね。新しい読本にも要約した文章が載っているので読んでみてください。また有名な言葉では「これからの半生を気骨ある青年の育成に捧げよう」と開祖は思い立ったと言っていますが、満更でもないなぁと思います、ほんと。


  話が大きく飛躍してしまいましたが、このように腹と感情には密接な関係が示唆されています。体液(血液)の成分は脳には直接影響しないらしい?ですが、胃腸などの器官には影響がある???のかしれないので、もしかしたら血液型と性格の関係は胃腸にキーワードがあるのかも知りません。また武道で丹田を重要視する理由もここら辺に一因があるのかもしれません。というお話でしたm(_ _)m  ほんとにおわり



【参考資料】
せい‐かく【性格】
(1)各個人に特有の、ある程度持続的な、感情・意志の面での傾向や性質。品性。ひとがら。「几帳面な―」→パーソナリティー。
(2)広く事物に特有な性質・傾向。(広辞苑)

かん‐じょう【感情】
(1)喜怒哀楽や好悪など、物事に感じて起る気持。「―を害する」「―がたかぶる」
(2)〔心〕精神の働きを知・情・意に分けた時の情的過程全般を指す。情動・気分・情操などが含まれる。「快い」「美しい」「感じが悪い」などというような、主体の情況や対象に対する態度あるいは価値づけをする心的過程。(広辞苑)


き‐こつ【気骨】
自分の信念に忠実で容易に人の意に屈しない意気。気概。「―のある人物」「―稜稜(りようりよう)」(広辞苑)

き‐がい
【気概】
困難にくじけない強い意気。気骨。いきじ。「―に乏しい」(広辞苑)


血液型[英blood group 仏groupe sanguin 独Blutgruppe 露группа крови]
  同種他個体の血液を混合した際の,赤血球凝集の有無を示標とする血液の分類群.血液を混合すると,一方の個体の赤血球表面抗原と,他方の個体の血清抗体との作用によって,凝集をはじめとする抗原抗体反応が起こることがある.凝集は一定の組合せの場合に限って起こるので,この凝集の有無から血液をいくつかの型に分類できる.すなわち,両者が同一の血液型に属する場合は凝集は起こらず,凝集する場合には互いに血液型が異なる.例えば
ABO式血液型(ABO system of blood group)において,赤血球のA型・B型・AB型あるいはO型は,赤血球膜上の糖鎖の末端構造が,遺伝的に少しずつ異なることによって決まる.
  血清中の抗体には抗Aと抗Bの2種類があり,A型のヒトは抗B,B型のヒトは抗A,O型のヒトは抗Aと抗Bを保有している.それぞれの血液型は抗体との反応性の相違などから,さらに亜型に分類されることもある.たとえば,ABO式血液型のA型はA1,A2,A3,Axなどと分類される.
 
Rh式血液型(Rh system of blood group)は,アカゲザルの赤血球で免疫したウサギの抗血清と反応性がある赤血球をもつヒトと,反応性がない赤血球をもつヒトが存在することから発見され,現在では複雑な遺伝機構によって支配される抗原群であることが知られている.Rh式血液型抗原CcDEeのうち,医学上特に重要なものは,D抗原(D antigen)である.D抗原陰性の女性が妊娠して胎児がD抗原陽性の場合,母親が抗D抗体を作り,その抗体が胎盤を経由して胎児に移行する結果,胎児の赤血球が障害を受け,新生児溶血症になることがある.
  赤血球の抗原型は,ABO式,Rh式の他に数
十通りの分類方式が知られる.主なものは,ルイス式(Lewis system,Lea,Leb),I式(Ii),MN式(MNSs),P式(P1,P,Pk,p),Lutheran式(Lua,Lub),Kell式(K,Kpa,Jsa),Duffy式(Fya,Fyb),Kidd式(Jka,Jkb),Diego式(Dia,Dib)などの血液型である.また血液型の中にはごく少数の特定の家系においてのみ抗原が欠如している(したがって他のほとんどすべてのヒトの赤血球と反応する抗体をもっている)ために発見された抗原がある.このような場合は,99%以上のヒトが同一血液型になるため,高頻度血液型(high frequency blood group)とよばれる.『岩波生物学辞典第四版』より

血液型物質[英blood group substance 仏substance du groupe sanguin 独Blutgruppensubstanz]
  【同】血液型抗原(blood group antigen)赤血球表面に存在し,血液型特異性を担っている物質.赤血球の血液型物質のうちには,赤血球に特有で赤血球以外の組織や臓器にはほとんど存在しないものもあり,また赤血球以外の組織にも広汎に存在しているものもある.後者のようなものを,組織-血液型抗原(histo-blood group antigen)とよぶ.抗原の生化学的本体は,糖鎖であるもの(ABO式,ルイス式,I式,P式血液型の抗原など)と,蛋白質であるもの(Rh式血液型抗原など)がある.また,MN式血液型抗原のように,基本的には蛋白質であるが,抗原性に糖鎖が一部関与するものもある.ABO式血液型は赤血球表面の糖鎖末端の単糖の種類とその結合様式によって決まる.ABH(血液型物質についてはOの代わりにHと記す)血液型物質は,基本的には,細胞膜の糖脂質(→スフィンゴ糖脂質)あるいは糖蛋白質の糖鎖部分に存在する.ほとんどのヒト(たいへん稀なボンベイ型以外のヒト)に存在するH遺伝子産物フコース転移酵素は,糖鎖の末端のβガラクトースにαフコースを1→2結合で付加する.これがH型物質(O型物質)であり,ABO遺伝子座がOOのホモのヒトはこの物質を変化させない.A型物質はH型物質の末端のβガラクトースにさらにα-N-アセチルガラクトサミンが結合する.すなわちA遺伝子はα-N-アセチルガラクトサミン転移酵素をコードし,この酵素の働きにより上の変化が生ずる.同様にB遺伝子はαガラクトース転移酵素をコードし,H型物質の末端のβガラクトースにさらに1→3結合でαガラクトースを付加する.最近,糖鎖性の血液型物質については,ABO式血液型,ルイス式血液型をはじめとして合成に関与する糖転移酵素遺伝子のクローニングが進展し,対立遺伝子間のシークエンスの差異が判明している.それらを血液型亜型とよんで区別することがある.たとえば,O型では塩基が一つ欠失するためにコドンのフレームシフトが生じ,酵素活性のない短い蛋白質が産生される.また,A型とB型とでは塩基の変異のため,4個のアミノ酸が相違しており,これが基質特異性の異なる原因となっている.蛋白質性の血液型物質についても,赤血球膜を13回貫通する分子量約30kDaの糖蛋白質の遺伝子がRh式血液型物質として分離され,それと密接に関連して遺伝するC物質やE物質については,スプライシングの違いが異なる抗原性をもたらす原因と考えられている.
『岩波生物学辞典第四版』より

2ちゃんねる 生物板 不毛ですw
     血液型と性格は関係あるの?
     http://science3.2ch.net/test/read.cgi/life/1011531482/
     血液型と性格の関係
     http://science3.2ch.net/test/read.cgi/life/1052375919/
     血液型と性格は関係あるの?【2】
     http://science3.2ch.net/test/read.cgi/life/1095428037/

丹田
たん【丹】(広辞苑)
(1)赤土。硫黄と水銀との化合したもの。辰砂(しんしや)。丹砂。
(2)あか。あか色。に。「―朱」「―青」
(3)まごころ。「―心」「―精」「―念」
(4)オレンジ色の日本画顔料。古くから鉛に硫黄と硝石とを加えて焼いて製した。化学的には四三酸化鉛。鉛丹。黄丹。
(5)精錬した薬。道教で不老不死の薬。長生の薬。仙丹。
(6)丸薬の名に添える語。「万金―」(7)丹波国・丹後国の略。「―州」


護身錬胆
たん【胆】(広辞苑)
(1)きも。肝臓。「―汁」「―石」
(2)きもだま。「―力」「大―」
(3)たましい。こころ。「心―」「肝―」「―がすわる」「―は大ならんことを欲し、心は小ならんことを欲す」「―を奪う」「―を練る
胆がすわる。物事に恐れたり驚きあわてないようになる。大胆になる。きもがすわる。
胆は大ならんことを欲し、心は小ならんことを欲す。人は度胸を大きく持つ一方で、細かいことにも注意を払うべきである。胆大心小。
胆を奪う。驚かしてきもをつぶさせる。
胆を練る。物事に恐れ驚かないように胆力を養う。(「錬る」と「練る」は同義)


【その他の参考文献】
『武士道―サムライはなぜ、これほど強い精神力をもてたのか? 』
     新渡戸 稲造 (著), 奈良本 辰也 (翻訳), 1997/07, 三笠書房
(どれの翻訳者にしようか悩んだ時、奈良県出身の615期生はこれにした)


4.「実際にも脳はなくても腸はあるという生物がいる。」と在りました。どうも胃腸と言うのは、とても不思議な器官のようです。」
脳というのは進化的にはかなり後になって発達してきた器官であり、むしろ明確な”脳”を持つ生物種の方が圧倒的に少ないはずです。つまり、「実際にも脳はなくても腸はあるという生物がいる。」のは至極当たり前のことです。
  このほか、脳血液関門(脳にはある種の化学物質が浸透しないと言うバリアがあり、脳血液関門と呼ばれています)の話がありましたが、古くからかなり知られていたことで、奇妙なことではありません。
  私自身は血液型占いは信じていませんが、血液型が遺伝的に受け継がれる以上、ある遺伝的血統にある気質と血液型がたまたま多いと言うようなことはあり得るかもしれません。しかし、気質を厳密に定義することは不可能なので、この手の調査実験は結論は出ないと思います。
  少なくとも、私は血液型を決定する因子「自体」が、脳機能に生物学的に作用して気質に影響を及ぼしている可能性は全くないと考えています。血液型と性格にもしなんらかの関連があったとしても、それは
独立した発現形がたまたまそろって受け継がれてきたというような遺伝学的な要因(あるいは躾などの家庭内の文化的要因の伝搬がある血統に比較的特異的であるなど)であろう推測します。しかし、もしそのようなことがあるとすれば、性格にかなり決定的に作用する因子やメカニズム(1遺伝子で性格の大勢を決定する生物学的機能)を想定しなくてはならず、そのメカニズムは想像もつきません。以上から、私は否定派です。しかし、うちの嫁さんは典型的なB型わがまま女だと思っています。

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いやー、少林寺拳法が護身錬胆でよかった、そうでなきゃ武道に話を持っていくのがもっとしんどかった。( ´∀`)
「口を開いて 腑(はらわた)見せる ザクロかな」
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