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書いた人:2ちゃんの某コテハン。古流・居合・合気、最近は空手に励んでいる。汚れキャラ・鬼畜。「適当にして〜」と言われたのでコピペします。

投げの@
 投げを使う武道・武術・格闘技は大量に存在し特に武道・武術に目をやった場合、ほぼ全てに投げ技が内包されています。が、しかし、実際に自由稽古で投げを使う流派は限られており実際にその流派をやる人間全てが、自由稽古で有効に投げを使える流派は、メジャーでは、

     柔道・レスリング・相撲

程度しかなく、他の流派は、技を掛けられる相手が投げに対する知識が乏しいためかろうじて相手が投げられてしまうと言った程度です。
 打撃を全面に押し出している各種空手やボクシング・キックは仕方が無いにしても投げに重きを置いていると言われる、合気道・古流・少林寺ですら、相手が投げられてくれなければ投げれない、そういった人が大半を占めます。
 又、現在総合格闘技などの大会が盛んに行われていますがその投げ技の技術、いや、組技の技術は、柔道・レスリングを起源としています。

 これは柔道やレスリングが優れており、他の流派の技が劣っているためでしょうか?

続きは又後日
技術的な話も又後日



投げのA
 レスリング・柔道と他の流派の投げの明暗を分つものは何か? 私はレスリングは素人なので、柔道だけ考えさせてもらいます。何故柔道の技が優れるか、それは「
作り」の存在のためである。私は今まで様々な武道家と交流を持ってきました。その中には、柔道の事を強く批判する人間も多くいました。曰く、

     @「スポーツに過ぎない」
     A「アレは柔の道ではない、剛道だ(力に頼りすぎだ)」
     B「腰に相手を乗せて担ぎ上げているに過ぎない」
     C「組まないと使えない」
     D「なんか臭そう」

他にも色々ありますが、特筆すべきはこんな所でしょう。で、@とD以外は、まったく柔道を理解していません。それ以前に、武道の事を本当に考えているのかすら疑問です。

まず、実例から考えると、

     A:66キロの選手が無差別級の全日本選手権を制する時点で、
       力に頼って勝てるほど甘い世界じゃありません 。
     B:15有る柔道の投げの形の内、腰で投げる技はわずかに3個しか存在しません、
       他は実際に使用する技もまぁ色々ですが腰を使わない業も多いです。
       つーか、柔道未経験者なら、足も腰も使わず投げれます。
     C:組むまでの手順を考えれば良いだけです。


と、簡単に反例が出てしまいます。簡単に反例が出てしまう批判しかできないのは結局柔道どころか投げ技についての理解が無いためで、これが一修行者所か、指導者もこんなヌルイ事を言っています。んでは、投げとは一体何なんでしょうか?
 大雑把に言うと、投げとは相手を制御し地面に倒す行為です。

     「だったら殴り倒すのも投げなのかよ」

と言われそうですが、殴り倒す事との違いは、相手を倒した時相手の体の制御が自分自身が持っているかどうかです。殴り倒した場合、倒れる相手の体の制御は基本的にできません。投げとは、相手を倒し、倒した時に相手の体を制御し自分の有利な形にし、相手の生殺与奪権を手に入れる。私はこう考えています。そう考えると、柔道のポイントは非常に理にかなっています。

     相手を完全に制御していたら一本
     不完全であっても制御できていたら技あり
     制御できていなくても、相手を倒して有利に立てれば有効


相手を制御して投げるにはどうしたら良いのでしょうか?答えは簡単、投げる前に制御してしまえばよいのです。つまり、自分が投げやすい形を作ってから投げれば良いのです。この、「投げやすい形を作る」と言うのが柔道における「作り」です。で、その状態から技を掛ける事が「
掛け」です。投げやすい形を作ってから技を掛けて投げるため、倒れやすい物を倒しているに過ぎず、理屈の上ではABのような、力に頼るとか、腰に乗せて担ぐとか、そういった物は必ずしもいらないのです。

 こう書くと、そんなのは当たり前だと言う人もいますが、古流や合気道・少林寺他の投げ技は、「作り」が有りません。もっと言うと、相手が「作られた」状態から技が始まります。「相手が・・・してきたら」よく聞く言葉ですね。これは・・・と言う自分が対処を知っている状態に相手が最初から「作られて」いる状態を示しています。又、その状況設定を実戦に近づけようと、相手の体はまだ崩れていない状況から業が始まるため、「崩し」「投げ」を一つの技・動きで行なう必要が有ります。柔道のように「作り」「掛け」と言う分担が有りません。そのため、柔道未経験者が投げを語る時は、「作り」を無視し柔道の「掛け」にしか目が行かないため、ABのような理由をつけないと、投げの説明が付かないのです。そのためABだから柔道は相手を投げれると結論付けます。要するに、ABのような事をいう人は、眼力が無い無能です。

んだば、柔道で相手を投げるまでの手順を考えて見ましょう。
柔道の試合(一本で終わる時)は大体こんな感じです。

開始

間合いを詰める

組み手争い

揺さぶり・連携・他で相手を崩す

崩れた相手に技を掛ける

何とか相手を投げる

 「間合いを詰める」から「揺さぶり・連携・他で相手を崩す」ここが私的には「作り」です。「揺さぶり・連携・他で相手を崩す」が作りなのは明白です。「組み手争い」良い組み手を取らないと、相手は崩せず相手に良い組み手を取らず、自分優位の形を作る。「間合いを詰める」自分だけが有利な組み手を作るのに必要。
 この内、特に「組み手争い」が、柔道をやっていない人には欠落しています。柔道をやっている人でも、都合の良い持ち位置は前襟でも奥襟でも、袖でも、実は
拳一個分の幅、その程度しか、本当に良い持ち位置は有りません。そのため、特に技術が問われる軽量級では激しい組み手争いが展開されます。

 実際の所、この良い位置さえ取り、相手に良い位置を取らさなければ、まず間違いなく投げれます。相手を投げられる形を作ってから投げる。柔道の投げは本来投げるべくして相手を投げています。上手く相手を投げられない時、相手もそれを承知しているためそれを防ごうとする投げられないのです。

 「作って」から「掛ける」だから柔道は投げれるのです。古流や合気道・少林寺他は、「作られた物を」「投げる」 。しかし実際には、相手は馬鹿では有りませんから「作られた物」にはなってくれないため、投げれません。つまり古流や合気道・少林寺他は、「作られた物」を作る。その手順をまず考えないと、相手を投げられる訳が有りません。

     まとめ
     相手を投げたいなら、まず相手を投げれるに作る事
     形通り投げたいなら、相手に形の動きをさせる事
     柔道の投げは力技とかいう奴はアホ

次回から技術的な事も書こうかなと。
ちなみに、「ここは違うぞ!」って意見のある人はガンガン突っ込んでね。


次回はまだ無い(2006/03/13現在)



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