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  打撃をその性質によって、二種に分けてみたいと思います。「突」と「打」という言葉を使うと、だいたい「突」とは比較的鋭くまた刺すような印象があります。そして「打」とは叩きつけるような重たい印象があります。これら二つは区別されるべきものです。この「突」には接触時のインパクトが特徴であり、「打」は全体の力積が特徴となるでしょう。何を言わんとしてるかは下のグラフを見ながら察してやってください。(縦軸・横軸の数値は気にしないで(^_^;)


●インパクトのある攻撃
 ここではIMPACT=瞬間的な衝撃という意味で使っています。拳が相手に触れた直後にほとんどの力を伝えます。パシィーンというパンチですね。いわゆる冴えのあるヤシかと。フラッシュパンチ。

揺らす突・上段廻蹴(ハイキック)・痛い下段蹴etc

力積のある攻撃
 インパクトと比べると時間をかけて力を伝えます。ズドーンというパンチですね。通常こちらのほうが伝わる力積(力の総量)が大きいです。プッシュパンチ(ちょっと違うか)

浸透する突(打)・蹴込(ミドルキック)・壊す下段蹴etc

  こういった違いはどう使い分けられるのでしょうか。一般的にいって、インパクト系の攻撃は頭部には有効です。力積系の攻撃は体・胴体に有効です。
 インパクト系は伝える時間が短いため、瞬間的な加撃により脳ミソを揺らすことに向いているからです。むしろ力積系の攻撃をしても頭は質量が小さいので、加撃後に頭は後退(ノックバック)してしまい、力積を積む事が出来ません。頭部のように質量の小さい、ノックバックしやすい箇所に対しては重さよりも速さを重視したインパクト系が向いていると考えられます。

  力積系の攻撃は、時間をかけて多くの力を加えています。胴体は質量があるので加撃後に下がる(ノックパックの)程度はしれているので長い時間をかけてしっかりと力を伝えることが出来ます。だから胴体には比較的有効なのです。また逆に胴体は胸筋や腹筋などがあるためインパクト系の攻撃はあまり効かない場合があります。質量がある、ノックバックしにくい箇所には、力積系の攻撃が向いていると考えられます。
 実際にフルコンルールの試合では頻繁に上段突で「止め」がかかるのですが、もともと中段を狙ったプッシュパンチなので痛いだけであまり効きません。パンチが効かないのではなく、パンチの質が違うのだと理解するべきところです。

  下段に対してはある意味どちらでも使えるでしょう。軸足となっていて体重が乗っていればインパクト系も充分入るので。

ネタ
インパクト系 力積系
加撃時間
短い(早い)
長い
力積
小さい
大きい
最適加撃箇所例1
質量の小さいところ
(ノックバックしやすい)
質量があるところ
(ノックバックしにくい)
最適加撃箇所例2
頭・浮いてる足
胴体・軸足
加撃手段例
突・上段廻蹴
打・蹴込
イメージ音
パシィィーン
ズドォォーン
加撃イメージ
のびのび速い
しっかり重い

と今回打撃を二種に分けてみましたが、こんなことも考えながら練習をすると(私は)楽しくなりますので、簡単に書いてみました。


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