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とうま(でやる)らんどり
<殴ります
とどかへんがな…>

  乱捕りが行われない理由にはたくさんあるが、その中の一つとして乱捕りに対する恐れというものがある。特に初心者や女性には顕著であり、事実、乱捕りをテーマとするオフ会である丸廉でも、上段単撃に対しても顔を背けてしまうような女性拳士もいる(それでも何度も何度も共に汗を流せしている)
  ov20での乱捕りマターリ組でネタは極めて単純、遠間乱捕りを行いました。これは恐怖を極めて感じにくい内容となっています。そして怪我もしない、というかできない内容ですので、入門当初などの初期乱捕りでは向いていると思われます。
●ov20においてマターリ組で行った乱捕り内容は以下のとおりです。
・間合い3mにて乱捕りを行った(15min)
・間合い2mにて乱捕りを行った(10min)
・通常の間合いで、軽い乱捕りを行った(5min)



間合い3mにて乱捕りを行った
これくらいの間合いでした。カメハメ波や体臭なら加撃も可

  この間合いは、要するに攻撃がa.「明らかに届かないような距離」で行ったのです。このような「明らかに届かないような距離」であれば、互いに加撃による怪我はありえないので、恐怖感を抱くことはありません。怪我できるものならしてみぃぃぃて感じです。
  この間合いでまず攻者・守者を分けて行いました。この段階でまず気をつけてもらった事は、
b.攻者
 1.嘘臭いくらいゆっくり攻撃する。
 2.大きく大きく攻撃する。
 3.攻撃のバリエーションを増やしてみる。
c.守者
 1.相手をよく見る。
 2.嘘臭いくらい大きく少林寺の受で受ける。
 3.必ず連反攻を付ける。

です。ゆっくりと大きく攻撃するのは、守者によく見せる為です。
  実際の場では、これらは一回やるごとに、重要な点を付け加えていきます。また何度も何度も繰り返して言っています。一度に注意点を言い切ってしまうと、対応できないというのは、みなさんが普段経験している通りだからです。
  a.「明らかに届かないような距離」であることと、b.攻者の注意点、c.守者の注意点をさせて見てください。a.「明らかに届かないような距離」であるために恐怖を感じないからこそ、b.攻者のゆっくりと大きくな攻撃を、c.守者はよく見ることができます。コレ
  数回このような形式で攻守分けを行ったう後、双方攻撃を数回行いました。このときも攻守が随時入れ替わりますが、自分が攻者になった時、守者になった時の注意点は同じです。
  なお「3.」にあたる内容は、攻守共に個人課題として常に意識してほしいことなので、あまり遠間であることと関係ありませんが、言い続けました。攻撃のバリエーションというのは、私も含めて少林寺拳士は、例えば3連攻といえばたいてい「上・中・蹴 !!」しかないのはどうよ!? で、これはいかがなものかと思いますので。

















距離3m
攻守分け
















距離3m
双方攻撃



間合い2mにて乱捕りを行った

  この間合いは、両者が手を伸ばし合えば手足の先くらいは「届くかな? という距離」です。別にこの段階は省略しても良かったのですが、段階的ということを意識していましたので、とりあえーず入れておきました。また場合によってはもういくつか段階を経ても良いかもしれません。
  やはりこのような間合いであっても、さきほどよりは緊張感が増します。が、まだ怖くないという距離でしょう。ちなみに見ていて緊張感が高まっていることが分かりました。ようするに、攻者に回った側の拳士の攻撃が、速くなり、また手数が多くなっていたのです。だからこの段階で、

b.攻者
 1.嘘臭いくらいゆっくり攻撃する。
 2.大きく大きく攻撃する。
 3.攻撃のバリエーションを増やしてみる。
 4.3連攻まで
c.守者
 1.相手をよく見る。
 2.嘘臭いくらい大きく少林寺の受で受ける。
 3.必ず連反攻を付ける。

として、攻者に「4.3連攻まで」という条件を付加させていただきました。連攻が多すぎたり、ゆっくりでなかったり小刻みでなかったりすると、守者の動きがグシャグシャになってしまうことへの対応です。冷静に行えるのであれば、やっていること・やっていくことは何も変わりません。


















距離2m
双方攻撃



通常の間合いで、軽い乱捕りを行った
  コレについては二回しか行いませんでした。言っていたことは、上と全く変わりません。緊張感が明らかに増してますから、相手を変えている時だけでなく実施中も何度も叫び、また個別にも注意して周りましたが、言ってる内容は何も変わりません。

b.攻者
 1.嘘臭いくらいゆっくり攻撃する。
 2.大きく大きく攻撃する。
 3.攻撃のバリエーションを増やしてみる。
 4.3連攻まで
c.守者
 1.相手をよく見る。
 2.嘘臭いくらい大きく少林寺の受で受ける。
 3.必ず連反攻を付ける。

  この段階までにかなりマターリマターリやってきましたので、緊張感が増したとはいえ殺伐とした雰囲気はありませんでした(たぶんw)。今回多数参坐されていた女性拳士も笑顔の中できたと思います。
  前段階を持たせておかげで、このような間合いでも落ち着いてカルメニカルメニ乱捕りが行えたと思います。この最後にやった乱捕りは、一つの「空乱」の形であるといえると思いますので、参加された拳士の方はご承知下さい。
  いつでもお互いが冷静にできるようになれば、ルールを毎回決めて通常の間合いで乱捕りしていれば怪我も少なく楽しいく稽古できるはずです。



とどく間合いで
通常の乱捕り
(ゆっくり・大きく)


  ちなみに時間は、、、すいません計っていませんでした。私が勝手に切ってました。大体一回につき1分強あったと思います。合計で30分ありましたから、回転もそこそこよく、体力的にも気持ちよく汗かいたくらいだと思います。また、この日マターリ組には12名が参加していましたが、私一人で目は行き届けたと思います。参考までに。ちらちら見ていて集中力が切れてきたかなーと思ったときに止めてました。また「あと10秒でーす」ということで、最後にだらけるのを防いで見ました。だらけるのは怪我の元ですし。

  なーんだ。乱捕りの段階的導入なんて簡〜単!! 上記のような内容を30minピッタリで行いました。余裕です。いちよう欠点もありまして、柔法ではできません。やってもいいんですけどその場合、攻者に豊かな想像力と溢れる演技力(←特にコレ)が必要となります。多分ムリ。かっこ悪そうだし、端から見ると不思議です。


  どのような練習でもそうでずか何よりも大切なことは、これは稽古だとお互いに認識しておくことです(勝負ではない)。「自分も上手になるが相手にも上手になってもらう、もらいたい」これが組手主体、少林寺拳法の修練のあり方ですしね。くどいですが、攻撃をゆっくり大きくするのはこのためです。

※このページで3m・2mと間合いについて言っておりますが、これは当日に私が言っていたことで、適当です。特にわざわざ付けている図に対応させると、こいつら身長なんぼやねん!! と怒られそうですが、こんな理由で許してください。


どのような乱捕りでも言えることですが、段階的な導入には、
@ 攻守分け → 双方攻撃
A 連撃数上限の設定
B ゆっくりした攻撃 → 通常速度の攻撃
C 攻撃個所の限定 など
がありますから、いろいろ工夫してみてください。


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