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●棒の長さ
 私が日常的に稽古に持っていく如意棒(写真1)。
 単に90cmの樫を買ってきて、真ん中で切っただけです。そしてグリップとしてテーピングを巻いてます。棒の先にはまだバーコードが付いてます。柄の方には紐を通す穴も空いてますが、今は通してません。これを背中側の帯に通してツカツカ歩いてます(たまに)。んでガキンチョの頭を小突いてます。
 長さはたまたま45cmになってますけど、「如意の長さは人差し指を伸ばして握り、肘からすこしはみ出すくらいが基準(写真2)」て聞いてます。かといってこの長さじゅなくちゃいけないと言うことではありません。だいたい長いので90cmくらいから30cm位まで、好きなのを選びます。
写真1 写真2

●紐つまりストラップ
、実用と装飾
 紐は「あげまき」て結び方をしとくことが多いようです。

上の中央
 神社とか寺でも見られる結び方で、十手とかそういった道具にも使われていたようです。結び方には順逆のような向きがあり、それぞれ人形・入形と呼ばれます。ググれば結び方はいろんなサイトで紹介されていますし、yotubeには動画もあるみたいです。結び目には、こっそりアロンアルファ落としとくか、同色の糸で結っておかないと、振り回したら折角バランス整えたのにすぐずれます。写真の輪になってる三つの内、上の輪のところを如意に通して紐の先にはポンポンを付けとくことが多いです。
 信心を凝らして見ると、中心の結び目がにも見えなくも無い。ぃゃぃゃ、紛れもない卍だっっ。表卍・裏卍の好みで好きな結び方をしましょう。糸の色は黄色や紫が多い、気がする。まま飾り紐で検索すると色々なものが出てきますから、お好みで。
人形あげ巻 入形あげ巻

 このボンボンは房紐で検索すれば探せます。ネットでも買えますしユザワヤ等の手芸屋でも置いてます。房のサイズには結構幅があります。注意しましょう。

 ただし、房と紐が取り外せないものは如意に通せませんので注意が必要です。(後述)

 フサフサの中で括られてますのでそれを解いて如意棒の穴に通しましょう。
 他にも梵天房。お葬式で見かける浄土宗・真言宗・日蓮宗の数珠にはこれが付いてますね。いちよ禅宗は数珠の形式的には、上の房紐やら松房みたいなのを好むんですよね。教範の如意棒写真の紐は梵天房になっていますね。いちよ参考まで。
 他にもとんぼ玉を通しただけのものもあります。とんぼ玉も色形共に極めて多様なので楽しめるでしょう。紐の通し方も色色あるみたいです。要は何でもいいんです、ストラップみたいなもんですらから。あんまり定形とか格式とか無いみたいですし。好きな紐に好きなもの、ペンダントトップでもいいので気に入ったもので作りませう。でもあまり華美にはしない方が雰囲気が締まって風格も出るというものです。

 どれにしろ何だか丸いといいますか、指に引っかかるものですね。余談ですが、房紐を薬指と小指の間に挟みながら如意棒を握ると聞いたことがあります。そうすれば棒を落としても大丈夫とのこと。でもそれすると恐ろしく如意棒を回しにくくなるし、、、実際はよく分かりません。ただ引っ掛けても使えるようにしとくのはそれでそれでいいのかも。現代の携帯電話で考えるとストラップの用途の一つは落とさないようにすることですらねぇ。

●グリップ
 巻かないことも多い。紐解か巻いてもいいですけどなかなかうまくいきません。材木にもよりますけど元の感触を楽しんだほうがよさげ。刀や十手のグリップを参照してください。



 拳法的な技術的のことは、古い教範(第二版あたり)には如意の構えの写真とかも載ってますので、それを参考に。徒手同様に各種法形があります。柔法も錫杖よりも小回りがきくので多少は数があるようです。師事して会得のこと。
 どうしてもネタ切れしたら、古本で十手術の本でも読んで妄想を膨らましてください。


ホントはこんな感じのウネウネしてる奴が好まれます。
個人的にはこんなオタみたいなのは好みじゃないから、ただの樫を使ってたわけですが、
握ってみると製木されてない自然木てのはなんだかどこを握ってもしっくり来るw
これは(・∀・)イイ!!



まったり製作中

棒の加工
 棒のカットは自分の腕の長さにあわせます。が、天然ものはもちろん形状が様々ですから、おいしいところで切ります。かなり悩みます。

 如意のお尻に穴を開けます。紐の太さにあわせます。ヤスリで丁寧に面取りをして紐が毛羽立たないようにします。せっかくだから丁寧にやりませう。

 なお、この写真は如意の切断面は漆塗料で黒く塗ってあります。漆を選んだ理由は特にありません。質感の好みです。なんかしら塗ったほうがいいでしょう。穴の中が元の色です。



房紐の加工
 これが(私でも)加工できる房紐です。丸いところに木製のリングが骨格として入っており、その周りに紐が付けてあります。このタイプは、紐を引っこ抜くことができるので、如意の穴に通しやすいのです。
 ユザワヤや画材具屋さんの世界堂等で私は買っています。額縁や掛け軸の装着具周辺においてありました。ユザワヤ三店、世界堂二店周ってすべて同じところにありました。525円、赤・黄・紫があります。
これを房を下から見た状態。買ったときの状態です。紐と房が接着剤でくっついています(中央)。私はこれをドリルでがりがり穴を開けて、くっついている紐をはずします。もちろん骨格の木材には傷を付けません。
 房から紐が取れた状態。こうしないと、如意の穴は通せません。

 最後は、再度を紐を通して硬結びして木工ボンドなどで紐を固定すればOKです。

房紐の加工2
 別にこれはしなくてもいいんでしょうが、せっかくいい棒が手に入ったので、欲が出てしまいちょっと装飾を施すことにしました。完全に私の好みの問題です。

 房だけだとちょっと寂しかったので、どこかにトンボ玉でも通そうかなと手芸屋を物色していたらこんなものを見つけました。菊座といわれるものです。ビーズアクセサリーのビーズにかぶせて使うものらしい。ボールキャップと呼ばれることも。ただし、ビーズアクセサリー用のアイテムなのでほとんどのものは穴が決めて小さく、如意で使うような紐は通りません。要注意です。

 写真のものはこれです。ユザワヤでも売ってます。イタリア(menoni社)製のメタルパーツ。
全体像はこんな感じ。紐に通すのに一本目は三時間くらいかかったwww

 菊座の間にビーズやボールを通してます。結び方は揚巻。左は目上の人に送るものなので、ちょっと上品に。紫の房紐に古代金の菊座、黒のガラス玉。右は同輩(若い)にあげるものなので、赤の房紐に金古美の菊座、梵字のように見えるなんか模様の付いた玉(何かの骨)。
 正直なところ如意をクルクルと廻すとちょっとだけ重い!! しかも菊座が手に刺さる場合もある!! がどうせ常用のものじゃないから、いいや、とw

 揚巻の中心は同色の糸で崩れないように縫ってあります。ボンドで留めておく人もいます。悪趣味? すいません。

 お好みに合わせてとんぼ玉とかビーズアクセサリーで使うようなメタルパーツを入れて自分好みのを作りませう。ただし、紐を通す径には注意しないと、通常はアクリル糸などを通すアイテムですので、ものすごく小さい穴しかあいてません。他にも銀の玉を通すだけでもかっこいいぞ。
 社寺の鎖樋のイメージだったのに、改めてネットで写真を見ると、まったく似て無いなぁ。
 石灯籠にも似てるなとも思っていたがダメかな。。






如意棒の袋を作る

こんな感じで作ってみた。
構造は刀袋とほぼ同じ。材料は手芸屋で買って、一袋で500円くらいだろう。手間はかかってるけど。



袋の内側。被せる部分はやっぱり卍紋だぜ!!
棒の末端が少しはみ出すように作ってある。


実際に如意棒を包む袋の内側はビロード状の布。
多少厚みがあるので、如意棒は傷つかない。滑りもいいのでいれやすい。

 棒の部分はいいとして、問題は房をどこにしまうかというとこで悩みます。聞いたところではもう袋の外にプラプラさせておくことも多いとか。しかし今回のは、房の先にいらぬ装飾が付いていることもあり、どこかにしまいたい。ので、袋の被せで挟んでしまうことにしました。そのため、如意棒の末端が若干袋から飛び出すようにしてあります。(二つ上の写真)
 袋に詰め込んでもいいのですが、今回使用した紐は、結構に型が付いてしまうのでできるだけ優しく扱いたいのです。
 みなさんも袋を作るときは、房の処理苦心されるかなと。




正直なところ、人を殴る分は強度は足りてますが、どうしても強度は樫には劣るので、
相対で打ち合い稽古にはあまり使いたくないです。折れたら勿体無いしw


まっとうな拳士は山に入ったら常にいい如意になる棒は落ちてないものかと気を配っているものです。
まじです。それくらいは至って普通です。常に見てます。みんな見てます。見てないのはあなただけです。
先生に聞いてみましょう。


なんかあったらまた追加します。

【参考関連】如意棒を利用した受け手の練習法 法器の参考デザイン倉庫


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