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138B手記A


<上受け蹴り>
攻者:左前逆手持(両親指が前を向く)
守者:左前、逆手で中段に横一字で構える
  これは法形を学ぶときの構えで、通常は両者左前逆手持ち(正眼の構え)になります。これだと間合いが遠いので、順の突きで間合いを詰めて何かが始まるわけです。このことは横受蹴りや下受蹴りの法形にも言えます。

1.攻者:上段の打ち込み(棒術では面打ちと言います)
  棒の軌跡は攻者の右側面から縦に(守者から見ると向かって左より)

2.守者:右手で上受けするように棒を突き上げます。
  真っ直ぐ突き上げると一旦引き寄せた形になります。
×:弧を描いて上に上げる
○:最短距離で上に上げる
このときに棒が水平だと、攻撃のベクトルが左上からのため棒が滑って我の右手を打ちます。そのため、右上がりとなるよう突き上げてください。重量上げのイメージかな?棒は十字に(クロスして)ぶつかります。
  ただし、そのままの腰では蹴りが出ませんよね。
「拳士たるものいつでも蹴り込みができる体勢でなくてはいけない」
と御先生が常々仰るように、このときも然りであります。攻者も同じ事考えているわけで、両者とも蹴りが出る体勢です。そこで、守者は左前に差し込んで上受けをします。すると、インパクトの瞬間、攻者は腰のひねりが不完全のため蹴ることが難しいという状態を作ってあげてください。

3.守者:中段に蹴り上げ
  これに見るように、少林寺拳法?では腰のひねりを用いて打ち込みます。これは、次の攻撃に蹴りを想定しているからなのだそうです。棒術では順の打ち込みです、鍬で畑を耕すように。
  この状態は非常に安定しているので上記の受けでは崩れませんが、もともと蹴りが出せないです。石がごろごろした荒れた土地や、ぬかるんだ田んぼなんかで育ってきた技法だからだと思います。この部分が少林寺拳法?と棒術の違いでは???
  そんなわけで、打ち込んだり振ったりしたあと蹴り上げる練習もすると良いですよ。 



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※ここで用いている技法名は少林寺拳法におけるオフィシャルなものではございませんのでご了承ください。