トップ > コラム&ノート > 615の幻の日記 >  試合出て良かった


 今さらですが私もようやく試合に出るようになりました。もともと試合のある団体からするとほんと今さらの内容です恥ずかしいのですが私としては大変得るものがあったので書いていきます。まぁ日記みたいなもんです。



  1. 他流試合の概要
     今まで出てきた他流試合は、えーと、7-8回かな、いまいちよく覚えてない。初めて出たのは2004年の夏。防具空手ルール・フルコンルール・組有のルール。今後の為にちょっと特徴を書いていこう。詳細は省く。
    • 防具空手ルール  上段突有・ローキックなし。掴みなし。有効な攻撃に対してはその都度ポイントを加算。
    • フルコンルール  上段突なし、掴みなし。フルコンタクト、つまりKO狙いのルールで、途中のポイント加算は無し。
    • 組有ルール  打撃の制限なし。肘・膝もオッケー。投げも有効だが寝技はなし。ポイント制。
     個人的には組有ルールが好きです。防具空手・フルコンルールはその稽古を専門にやってる人たちが来ますが、組有ルールは、伝統空手・フルコン空手・中国拳法・ジークンドー・テコンドー・柔道・スポーツチャンバラ・日本拳法・総合格闘技など様々な流派の方がいて楽しい。なんと酔拳の人とも対戦したことがあるw
     微妙なお話だが出場申込み時、大昔は経験流派を「少林寺拳法」と無為に書いていたが、最近は控えることにした。少林寺拳法は書いてはいかんらしい。何でかわかんないけど無用な心配事を増やしたくない。流派さえふせれば構わないらしい。拳士がサッカーや野球の試合に出るようなもんなのか。スポーツスポーツ!!
     こんな感じで適当に試合に出るようになった。毎月連続で出ていた時期もあったが、これは怪我が治らないうちに出るので結構応えた。しかしなんせ現代は第三種を行うわけにはいかない。せいぜい試合がいいとこだ、と思う。

  2. 現実は厳しいのぉ…
     試合をする前はいろいろと妄想を膨らませていた。KOや華麗な柔法、スパッとハイキック!! もしかしてもしかして・・・イヤイヤやはり現実は厳しい。乱捕り稽古もそうだがやはり
    自由攻防と言うのは難しいものだった。おおおおおりの実力っってっ(;´Д`) ウホッ
     なお組有りルールの大会では、主催者曰く「今まで立ち関節を捕った人はいない」と言う。立ち関節と言うのは概ね少林寺拳法の柔法や古流柔術にあるような投げのことね。見られる投げと言えば柔道やレスリング的な組み付いての投げばかりだった。やはり、試合のように向き合った相手に柔法を取るのはまだまだ難しいと実感する。いろんな意味で試合向きではないということね。
     また基本的にアマチュアの試合では早々滅多にKOなんて出ない。一日に何十試合もあっても一つ二つがいいとこだと思う。もちろんルールやその大会のレベルにもよる。
     いろいろと戦術練っていくのだが、現場ではまったく想定通りに行かない。逆に
    想定していなかったのにうまくいく場合もあるから不思議だ。これが重要。まぁラッキーパンチとも言う。

  3. だってガチだし
     試合で私が稽古と一番違うと感じるところは、ガチンコということだ。たまに掲示板で「よくガチで乱捕りしてました」というのを見ることがあるんですけど、私は基本的に信じない
    (信じれない)。勝手に「それはガチじゃないでは…」と疑ってしまう。仲間内だとどうしてもガチになりにくい。ガチになるにはそれなりも環境要因も必要なので、「よく・ガチを〜」しているなんてとても信じられない。ましてやガチばかりしていたら、単純に体が持たない。絶対無いとは言わないが、やってるとすればただのキチガイにしか見えない。一昔前ならまだしも、現代では怪しいのではないか。よって本人達がガチと言っても「それはガチじゃないだろ」と勘ぐってしまう。
     試合では当然ガチだ。少なくとも私は全力だ。相手も試合の場で初対面のしかも他流の人間に加減する人なんていないので容赦なくぶん殴ってくる。これがいい。技術的なことではない。全力で向かってくる相手と対峙するというところに面白みがある。もちろんルールの中で審判付だけどね。力もそうだけど気持ちが全力な人は技術云々でなくそれなりの怖さがある、気がする。。。こんな相手と殴り合うとな………いわゆる軍鶏の喧嘩なんてのもザラですよ。でもそれでもいい、真剣に向かい合った結果こなんだからもう仕方ない。直突なんてどこにいったのやら、もう喧嘩パンチ・駄々っ子パンチですよ。大振りな力いっぱいの無茶苦茶な突蹴。必死必死〜
     言い訳するようだけど、みんな始めはこんなもんよー、いやまじで。

  4. 思いがけない一発
     練った戦術はどこえやら。私は比較的冷静に試合するほうだけど、技術的な面で戦術が活かせない。これとは逆にまったく練習していなかった攻撃が無自覚に出る時がある、無自覚に入る時がある。ひとつに、私の場合逆突が綺麗に入ったことがあったんだけど、この時の突いた感触、拳の感覚というものを何故か鮮明に記憶している。すると次の乱捕り稽古から多用してみたくなる。得意技になってる気さえする。要はそれほど精神的にインパクトがあると言うことだな。技術的なことはさほど問題ではない。要は気持ちが切り替わったのです。これはそれなりに高い興奮状態と場が必要だと思います。同様なことしても普段の稽古ではなかなか難しいと思う。
     同様に防御についても突然出ることがある。組まれてからの膝攻撃に対して確り受けたことがあった。実はこの防御法は他所で他流の人に教えてもらったものだった、半年以上前に。それが突然出せて、膝蹴数発を全部叩き落したのでこれまた気持ちいい。負けたけどね。

  5. 人間て丈夫だ
     アドレナリン出ている人間はびっくりするくらい丈夫だ。普段妄想たっぷり形だけの型稽古では、また仲間内の偽ガチではなかなか分からないことだ思う。殴っても殴ってもゾンビのように向かって来るんだよ、まじで。それは相手もそうだがこっちもそうだ。急所がなくなるわけではないだろうが、なんか極端に狭まっているイメージだ。もちろん防具の効果もあるんなだけどね。
    効いてない訳ではなくてもテンションしだいで耐性が違う。実際私も水月に綺麗に蹴をもらって膝付きかけたことがあった。でもそこは試合だ。踏ん張っちゃるぜ!! 稽古だったらもっと気楽に膝付いてたと思う。
     まぁとにかく、アドレナリン出てる人間はすごいぞ!! 私自信、試合が終わって一時間くらいすると、緊張が解けて…ビッコ引いて帰ったことも多々。前の試合で足を痛めて、いつも右前のところを次の試合で左前で構えたのに…一度目の仕切り直しで改めて構えた時は、もう右前に戻ってる。しかも痛みなんて当然忘れてるwww でもやっぱり終わってから歩けなくなる。アドレナリン恐るべし。
     なお、注釈しとくけど、武道・格闘技をしていると、「人間て案外丈夫だな〜」と思うときと、「人間て意外ともろいな〜」と思うときがあると思います。今回は前者のことを強調しているのです。「突が当たる=突が効く」まったく違うということを改めて痛感するのでした。


  6. 構えが違う怖さ
     流派が違うと構えが違う、構えが違うと戦術も・・・違う。また同じ構えに見えても違う目的で構えるのかもしれない。はずだが、二人ともまだ未熟なのか結局乱打になるとこもよくありましたw でもほんと悩むものです。知らない構えを見ると何をしようとしているのか分からず中途半端な攻撃はできなくなる。まったく知らない流派の方と対戦すると本当におもしろい。また戦術も変わる。例えば中国拳法のある人は足幅がやたら広く腰が低かったので、「あれはローカットできないだろう」と思ってローを多用したらやっぱりローカットできなかった。もちろん少林寺拳法の構えを向こうも知らないので戸惑っているのを感じます。一字構・待気構・合気構なんて効果的面です。
     逆に構えでだいたいどの「タイプ」かも分かります。打撃のタイプも伝統空手タイプとキックボクシングタイプではまったく違います。たがら私も相手に合わせてできるだけあわせるつもりです。上手くいってるかは知りませんが〜。
     私は普段高めの中段構か八相構が多いのです。上段突に対して弱いのであえて高めに構えています。元々頭を積極的に殴りあうルールではやはりボクシングやムエタイなどのように手・肩を高めに構えた方がやはり有利と言うかお得なのだと思います。しかし組みもあるルールで組んでくる可能性が高い相手にはそうはいきません。
     嘘か本当か知りませんが中段構が順手を水平近くまで降ろすのは組技対策というのを聞いたことがありました。伝統空手の構えでも同様な話を聞いたことがあります。つまり、腰の辺りに拳があるとレスリングのような体に密着するようなタックルはやりずらいとのこと。逆に両腕を高く構えていると組み付きやすいというのです。なるほど、形だけを見ると大変納得できるです。
     あるとき総合格闘技の人と対戦した時は順手低めに、つまり教科書どおりの中段構にしました。実際この場合低く構えるとタックルがしづらかったのか、あまり入ってきませんでした。個人的には組対策として一定の効果を実感できたのです。まぁ少林寺拳法は護身と言うことで路上を想定していますから、基本の構えはやっぱりこうなのかなと思いました。
  7. 勝った負けた
     私は勝った負けたが好きなのです。雌雄をはっきりさせるのが好きです。白黒はっきりが好き。何故か少林寺拳法界にはやたらと勝負事を嫌う節がありますが謎です。そんなことでは将棋も打てません。どうせこの世は弱肉強食なのに。まぁそんなことはいいとして、私は試合では勝手も負けてもいやな思いをしたことが無い。勝て時はウハウハと自信になりますし、負ければ要反省です。
     ある日、三戦三勝した日がありました。これまたもうウハウハです。が、これが良くなかった。まったく反省ができない。それほどいい試合をしたわけでもないのに、勝ったという結果にのみ満足してしまって内容を忘れてしまう、いまいち気が浮いてしまうのです。これは勿体無い。やっぱり少しは負けた方がいいらしい…というのを実感したのでしたw
     私の独論ですが、思うに演武大会には「負ける」と言う要素が薄いのではないかなと。「勝ち」と言う要素については受賞することで近いものがあると思うのですが、負けについてはどうでしょう。言いだせば思うように演武できなかったということで「自分に負けた」などの解釈も聞きますが、違う違う、相手に負けたです。「あいつに負けた!!」 というのがなんと言うか、具体的な負け度が違う気が……これ中々稽古に役立ちます。これがダークフォースになるのは勝負がいかんのではなく指導が悪いのだと思うのだがいかが?

     試合は開始と終了が明確なので負けてしまえばその試合は「負け」です。一応、一発勝負です。ですから気の抜けた半端な試合はありません。
  8. 試合の前後
     初めて試合に出ることとなった時。。。珍しく練習したぞ!! いろいろと、戦術を考えて妄想相手に…まさに「明日に向かってうつべし」違うな。前日は早寝だってするぜ、ぐっすり睡眠!! ヒクソンよろしく禁欲生活も必要か!? などとも考える。とにかく試合に向かって生活がすすむ!! がしかし、どうだよ……今はな。。。試合前日も夜更かし、つまりいつも通り。慣れというものは恐ろしいのぉ…
     面白いものだ。共に他流試合に臨んだわんわんくんは試合のための稽古を沢山していた。そして彼は明らかにメキメキ強くなっていた。一方私は試合用の練習をまったくしない。だからまったく伸びない…つまり、オリはまったくのいつも通りでどの程度戦えるのかを……試してるんだよ!!
    (後付理由)  個人的にはどっちもいいと思う、まじで。
     結果の捉え方も様々だ。どうやら私以外は? 自分の戦績や結構周りの結果が気になるらしいが、、、つまりその日自分だけ負けているなどした場合、確かに気になるのは感覚としては当然分かるのだが、何故か試合に関しては私は自分だけ負けまくっててもあまり気にならない。何故だろう(?_?)
     
  9. 判定とルール
     大会によって審判の判定とルールには結構差があるものだ。主催団体が違うから当然なのだが。ポイント制の場合、例えば中段蹴一つとっても、どの程度の強度でヒットすれば取ってくれるのか、取られてしまうのかが異なる。特に守りの為に注意しないと、どうせ効かね〜とか思って軽く受けたらポイントを取られてしまうなんてこともある。なんやかんや言ってもこれでは悔しいものだ。「えっ!? まじで!? 今の取られるの?
    ガ━(゚Д゚;)━ ン !!」 初めて参加する試合だとその辺の加減を自分の試合前によく観察しておかんといかん。そういった判定を観ることで主催団体が何を目指して開催しているのかが分かることもありおもしろい。例えばハイキックに対して高得点をくれる団体があった。試合を見ているとほとんどハイキックが出ていなかったから、なるほどと思った。つまりわかりやすい所では、テコンドーは蹴技のポイントが高いから蹴技を多用する、こういうことね。単純にルールブックだけでは分からないことが沢山ある。
     掴みが禁止となっていても見ていると結構つかんでいる時もある。一体どこまでいいのかさっぱりわからん。この辺やはりそれぞれのルールへの慣れというものがあり、所属団体の選手がやはり有利だ。後述するがフルコンルールにも団体によってかなり差があることが分かった。
     また余談であるが、個人的にはアマチュアはポイント制がいいのではないかと感じた。フルコンルールといっても滅多にアマチュアではKOなんて無いのだ、上記の通り。結局時間切れ判定である。時間切れ判定って、要するにポイント制でその都度のポイント判定を最後に集めただけだから、どっちも審判の判断ということでは変わりない。最終の判定だけだと後半の印象が大きく影響してしまう。ポイント制ならいい攻撃に対してその都度判定が下るので後日の反省材料としても使いやすい。ただ後述するが、ポイント制には致命的な欠点がある。
     
  10. 投げられまくり
     投有ルールではけっこう投げられたのがいい経験だった。初の試合では柔道系の投げでかなり投げられた。つまり着を掴まれての足払いなどだ。それまで私は掴まれたら・・・つまり相手の両手は掴んでいるのだから打撃に対する受けができないもやりたい放題だーヽ(´ー`)ノということで、掴まれることにそれほど注意をしていなかった。
     しかし現実はどうだったか(;´Д`) 掴まれるとまずは揺さぶられる。柔道の試合を想像してほしい。揺さぶられると・・・世界が揺れるw ぶっちゃけ混乱するほどこれ怖い。試合中で無ければ笑えるが試合中のこの揺さぶりはほんとうに怖い。投げられるのか殴られるのか投げれるのか殴れるのか。コワイコワイコワイ。そして崩しに対して踏ん張るもんだから、蹴・膝なんかとても出せない。これは金的大好きショウリンジャーは必ず知っていないといかんなと実感。ついでに世界が揺れてる事もあり突もちょっと…んでいらんこと考えている間に…投げられたw
     そもそも掴まれている間合いというのは拳で殴るには中途半端な距離で、揺さぶられていることもあり充分な加撃がかなり難しいとわかった。このために肘を練習したのだが、これを出す間もなく、、、、。また組まれてからはパワーが無いと厳しいという現実を知った。
    情けなく投げられる
     投げに対しては慣れが必要だと実感した。まず揺すられても冷静でいられること、相手を見ること、それから攻撃にも移れるようになりたいものだ。後日、肘・膝を積極的に練習してみるも未だ不発。
     
  11. 投げられまくり2
     また別の日、今度は総合系の投げに投げられまくった。柔道系の投げよりもさらに密着したタイプの投げだ。要するに 「腰などを抱っこ → 体の真下に入って来る → ヨッコラッショ!!」 として体ごと持ち上げられてしまう。これがまた本当に恐ろしい。体に密着されると打撃が…おい、そこの君!! 頭とか殴ればとかいろいろ考えながら読んでんだろ!! やってから妄想しろ!! まじむずいぞ!!
     上記の通りアドレナリンも出るしな。ついでに密着してる人間は殴りにくい。肘膝すら出せない。腰を掴まれているので腰が回らないんだよ。密着を「安全地帯」と呼ぶことが格闘界にはしばしばあるが意味がわかった。また腰を回さずに強力な打撃が撃てるようにならんといかんなと実感。
     総合系の投げで持ち上げられた時、漫画のように足をバタバタしてしまうが持ち上げられたらもう負けです。直ぐに叩きつけられる。組んだら直ぐに投げられる…当たり前だけど。アッ
    (;´Д`) と思ったら叩きつけられる…くそっおもしろいじゃねーか!! だから組まれそうになったら腰を落として相撲みたいになることが多かった。足腰の大切さを実感するわい。
     ここまで組まれてしまうと〜できん、といった技術否定的なことを書きましたが、もちろんこれは習熟度に由ることは分かっているつもりです。でも単純に、こうされればこうすればいいなんてのはまったく通用しないよて言うてんのー
    (TT)
    情けなく投げられる
     情けなく投げられる……これが俺の実力なんだよ!! どうだ、うらやましいだろう!!
     
  12. 倒す攻撃・取る攻撃
     ポイント制の試合を見ていて感じた。フルコンから来た人、日本拳法の人の攻撃は質か違う。明らかに、試合を重ねてきた倒すための攻撃だ。体の入れ方からして違う。他の流派にもあったかもしれないが印象には残っていない。他の人はまずは当てることが主眼に置かれている、むしろ攻撃力は二の次と言う印象をうけざるをえない。つまりあえて言えばポイント用。拳士の攻撃も、もちろん私の攻撃も明らかにポイント用の攻撃に属する。ポイントを取るために・・・・そういったつもりで稽古しているわけではないだろう。恐らく他の流派もそうだと思うが、やはりKOをも狙って普段から稽古している人たちは質が違う攻撃をする。そして実際に重たい攻撃だ。もうこれは、普段の意識とかでは追いつけないのではないかと感じた。環境からして必要なのだと感じた。
     確かに厳密に言えば考え方からして違うのである。例えば伝統空手などは上段突といえば喉仏を狙っていると聞いた事がある。なるほど喉仏は鍛えづらい、そして当たればそれほど力を要せず相手は悶絶するだろう。試合でなければそうするのかもしれない。その為に伝統空手は突に対する蓄積がとんでもない量と聞く。あえて伝統空手を出したが、少林寺拳法はどうであろうか。何でもいいが相手を倒すパワーもしくはノウハウをどれほどの拳士が持っているだろうか。確かに鍛えていない人間に対してであれば、一般的な成人男性の筋力でもダメージを負わせることは十分可能であろう。
     しかし、これらを考慮しても、ポイント制の攻撃はあまりにも弱弱しく私には写った。純粋に倒す攻撃を日々稽古する諸兄を尊敬する。もしかしたら彼らは遠回りしているのかもしれない。いや、我々が遠回りしているのかもしれない。ただ彼らには妄想が少ないように思われる。
     
  13. フルコンルール「スタミナと根性」
     全力で殴り合っていいルールだ。感想としては・・・このルールで最低限必要なのはスタミナと根性、これだ。上位に行けばもちろんテクニックが必要になるが、いくらテクニックがあっても根性とスタミナが無くてはこのルールはできないと思う。大会では女性・子供・壮年の部も見た。すごかった。あれが子供か。あれが女か。あれがおっさんか? すごすぎる。ものすごいガッツを感じた。とても文章では書けない。フルコンの試合であればたまにテレビ放送されているがあれはトップクラスの試合だ。トップ外の試合はテクよりは根性とスタミナの割合が高い…すごい。
     女性の部では、自分より大きな相手を押している女性がいた。男顔負けの試合だ。子供の部では、体格が違うのにそれでも向かっていく、大人顔負け。まったく侮れない。
     フルコンルールは基本的に下がってはいけない。例えそれが間合いを取るという戦術のためであってもダメだ。消極的・気持ちで負けてると取られて判定で不利になる。中には下ってもいい団体もあるが基本的にこれは例外だと考えておいたほうがいい。

     
  14. フルコンルール「折れない心」
     怒られるかもしれないが、、、上段突無さがフルコンルールの特徴だが、この点でよく2ちゃんでは「実戦性に欠ける」と書かれる。また少林寺拳法界でも「顔面無いからなw ウエーハッハッ!!」と馬鹿にする人がいる。たしかに上段突というのはルール外の格闘では必須の技術だ。でも彼らの足技はそんなものは皆無にさせるくらい高い技術を持っている場合が多々ある。しかも彼らの足技は間違いなく、「倒す蹴」である。そう、心さえ挫く蹴なのだ。

     根性が必須だと書いたがこれはもう少し書くならば、「心が折れない」ことが前提ということである。もうダメだ、疲れた。もうダメだ、勝てない。そう思った瞬間、「心は折れたのだ」。 もう前に出ることはできない。突然疲労を感じるし、体の痛みも増す。フルコンタクト・ルールとはこういうものだ。根性がある、これはつまり「心が折れない」ということだ。これが怖いのだ。
     私にとってフルコンルールは平泳ぎのイメージだ。早く泳ぎたければクロークで泳げばいいじゃないか、何故遅いと分かってる平泳ぎで早く泳ごうとするのか。しかし拳士はクロールを学んだはずが、フルコン平泳ぎの方がほとんどの場合速く泳いでいるように見える。それほど彼らの努力はすさまじく、練り上げられた技術を持っている。
    (左)壮年部の動画 :音声あり 02:06
    (右)女性の部の動画 :音声あり 02:19

     きっとフルコンの試合なんぞをあげるといろいろ試合の内容について妄想があるかと思いますが・・・とくに上段に対する突等。しかしこれはこういうルールと言うことを理解しましょう。サッカーで「手を使えばいいじゃん」なんて難癖つけるバカはいません。(TдT)
     ここではそこを見るのではなくガッツを見てくれ!! 二分間全力は大変!! しかもおじさんと女性たぜ!! 女性は体重差があったのにまったく押されてない、すごい!!
    壮年部 女性の部
     
  15. 体力の限り
     よってフルコンルールでは私も前に出る。相手も前に出る。それで手足で殴り続ける。まさにデンデン太鼓。手数も重要な判定基準だから時間いっぱい動き続けなくてはいけない(試合中は判定のことなんてまったく気にしてないけど)。というか判定云々ではなく相手がそういうペースで前に出て殴り続けるもんだからこっちもそれに応じないと言うことは無理なのだ。これがけっこう大変なのよ(*´ω`)。痛くても下っちゃダメ。疲れても押し続けなければダメ。それでも判定では勝敗が付きにくくよく延長になりやすい。延長が決まった時、気持ちが切れてしまうと負ける。再度・再三気持ちを入れることが必要になる。言葉で言うのは易しいが、200mダッシュをした直後に、即時「もう一度」と言われてるようなもので、そこからまた全力を出すというのは並みの気力ではダメだ。
    (・ω・)ノ「もう一度」  「マジで!?」(´Д`「まだやんの? 死にそうです」
     情けないことに、私は本戦2min、延長1min、再延長1minの計4minでばてた ゼェゼェorz。その後15min頭痛がした。これは完全な酸欠だ。そしてその後体が一時間ずっと重かった。あぁ、なんて情けない。心肺機能が弱すぎるらしい。たった4minで人間はここまで疲労するものかと、実に貴重な経験ができたと今は思う。結局再延長でも決着が付かず体重判定で負けてしまったが、どっちにしろ二試合目はもたなかっただろう。いや、ここでもたないと考える時点で私はもう勝てないだろう。
     さて長々続いたフルコン話。試合に行くととても気になるんだが、、、オイラだけやたら道衣のスボンが短い。なんかマヌケだ(;´Д`)
     まぁ足が長いから仕方ない。
    左:あちらの方々    右:おいら
  16. がんばれ少年部
     少年部の試合は見ていて楽しい。3-4歳の子も出ている。これが結構いい動きするんだわ。中学生くらいになるとたぶん乱捕りしてない拳士は勝てなさそう、まじで。低学年くらいから既に各流派の特徴
    が出ている。攻撃・構え・フットワーク随所にそれは見られる。おいおい、少林寺拳法の少年部に「コイツいかにも少林寺やってます」てヤツってこんなに沢山いたっけ? と悩む。そして子供たちも大人顔負けの試合をする。上手い子も強い子沢山いる。
     そしてまた驚くのが親御さんたちの声援だ。ぷっちゃけ子供以上に親が興奮している。たま〜に罵声もw
    たまにね。 これも見ものだ!! 少林寺拳法の大会は演武ということもあり比較的静かだ。ちょっと違うものを見ると考えしまうワナ。どっちがいいとかじゃなくてさ。
     そして勝ったとき・負けた時、親に泣き寄る子供たち。可愛すぎる。4歳くらいの子供が、今まで殴り合っていたのに一変して悔し涙を流すのだ。親がそれを宥めたり励ましたり。すごくいい絵ですw
     表彰式で表彰台に上がる子供。かわいらしい声で「オッス!! (^o^)丿」と走り出て大人用の表彰台に手を付いてヨッコラショッと登るのだ。自分の子でなくても拍手してあげたくなる、そんな場面です。
低学年かな 右は女の子です これは中学生
 
  1. 試合に出るということ
     なんつったって、今みたいなご時勢じゃ第三種するわけにもいかん。せめて試合、せいぜい試合なんですよ。
     昔、他流交流オフ会で柔道の指導員をされている方が仰っていたことが印象的だ。「後輩に、『こんな技使えるんですか?』と聞かれることがある。でもその時
    『俺は試合で使ったよ』『この技で決めたよ』と言えれば一発解決。うだうだ説明するよりもよほど説得力がある。説得力が違う。」 この発言に対しては様々な意見があると思うが、いくつかの事実が含まれていることから眼を背けてはいけないと思う。
     特に特殊なフルコンルール。極真空手てのは良くも悪くも格闘議界では常に話題にされる存在感のある大流派だ。フルコンルールは不得意ルールであっても経験しておいて損はないと思う。

     よく2ちゃんねるで、「いやいや、少林寺拳法は実はすごいんだぞー」「昔の先生は強かったんだぞー」「先輩は本当にうまかったぞー」て…じゃ自分はどうやねん!!  ドキドキ

  2. 少林寺拳士の奮闘
     最後に少林寺拳法拳士の様子を書こう。個々ではなく全体である。
     各流派にはそれぞれ戦い方を少し見ればどこか分かるほど特徴があるものだ。しかし少林寺拳法にはパッと見それが悲しいかな?驚くべきことにまったく
    無い。嘘みたいな話だが本当だ。上で「構えでだいたいどの「タイプ」かも分かります。」と書いたが少林寺拳法だけはわからん…ボクサーみたいな拳士、柔道みたいに投げばかりする拳士、ラッシュを二分間続ける拳士、間合いを計ってバチーンと入れる拳士、待ちに徹する拳士、面白いことに一人として同じタイプがいない。何故だ。しかも結構勝っており、「少林寺拳法さん強いですね」と主催者にも褒めていただいたことも数度ある。
     一体少林寺拳法とは何なのだ。何故こんなにバラバラなのだ。私自身、自分の中では理想とする像があるが、これが拳士共通かと言われるとまったく自信が無い。不思議なことにこの理想像は他流に比べて大きく幅かあると私は考えている。この考えは決して試合の経験のみから来るものではない。
     拳法の稽古が足りないんじゃないの? とかいう人もいるかもしれないが、皆、少林寺拳法の拳士としての自覚は平均以上に高い人たちばかりだと思う。
     これをあなたは一武道流派としてどのように考えるだろう? 長所なのかだろうか? 短所なのかだろうか?

 とまぁこんな具合です。有名な大会やレベルの高い試合には出てませんがこの程度の「悟り(気付き)」は得られてw とても私には有意義でした。この頁に載っている動画はいわゆる草試合というくらいの試合です。試合は面白いです。皆が出なければならないとはもちろん思いませんが、少しでも興味があるなら出てみるべきです。チャレンジしてみる価値は余りあるほどあります。今後も私は適当に他流試合を続けます。おっと、念のため、別に試合をベースにしていくわけではありません。試合もたまには出てみる、のを続けると言っているだけです。念のため。
 試合に出る場合は少林寺拳法と言うことは伏せましょう。本部に怒られるちゃう可能性があるそうです。ダメと言う規定は無いですが危ないらしい(?)。いいとも悪いとも明言してくれません。



丸廉掲示板より

1153 名前:わんわん 投稿日: 2006/01/12(木) 23:58:20
防具空手の小学1年生の組手の動画(左側)です。参考にどうぞ。
http://www.geocities.jp/takkyun1997/video/kumite.htm

これを見ると、試合が悪いとか、試合は護身とは違う、という軽々しい発言はできませぬ・・・・。会場で中学生の試合を見たことありますが、少林寺の一般の方より格段に強い(試合、護身、気持ち、精神、その他もろもろ)と感じました。


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