トップ > コラム&ノート > 法形とはなんだろう? > 法形から乱捕りへ




 法形と乱捕り、型稽古と自由攻防がまったくリンクできていないという声が多くみうけられます。しかしこれは今の稽古体系では仕方ありません。多くの支部では単独で法形が稽古されています。武専でもそうです。本部だってそうです。
 法形と乱捕りだけではありません。基本・法形・乱捕り・演武、それぞれが別個です。これらはちゃんと連結されていますか? これらは陸続きですか?

 直突・受を基本で行い、これを組み合わせたから法形と関係があると言うのですか?

 自由攻防の中に、法形と近い形が現れるから法形と関係があると言えるのですか?

 これらの関係に必然がありますか? 別の動きでもよかったのでありませんか?

 基本・法形・乱捕り・演武、これらの区別をなくす稽古方法が過去の少林寺拳法にはありました。どこからが基本なのか、どこからが法形なのか。どこからが乱捕りなのか、どこからが演武なのか。そんな稽古体系、システムがあったのです。
 それは決して特別なものではなく、実は現在の科目表にも潜んでいます。それは至って平凡で簡潔なのです。

  法形を単調な型稽古としてのみ捉えるのでなく、そこに運用の要素を持ち込めばそれはもう立派な限定乱捕りです。ではどのようにして、運用の要素を持ち込むのか。それをここでいくつか例を挙げて見たいと思います。


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