トップ > 活動の記録 > 第30回から > ov48「柔法乱捕りテスト2」
2005/09/17
首座:615期生
テスト2   テスト1はコチラ


始めに、
 柔法乱捕りとは、
柔法を上達するための乱捕りであって、柔法のみの乱捕りという意味ではない、と今回は解釈します。柔vs柔をすると、どうしても柔道・相撲になってしまう。でもやっぱり少林寺拳法のオフ会なんだしなんとか少林寺拳法の柔法の上達を目指した乱捕りを構築したい。

少林寺拳法で柔法乱捕りが剛法乱捕りほどうまくいかない理由は以下ではないかと思います。
  1. てか、もともと剛法よりむずいんだって。技術的にも条件的にも。
  2. 攻者の攻撃に対して対応パターンが少ないからでは? 頭固いんじゃね?
  3. さらに少林寺拳法に攻撃技が少ないからでは?


1.決まる条件が難しい、という現実というか前提がある
 剛法は当てただけでできた気がする。その攻撃が仮にノックアウトできないような打撃であってもそれなりに成り立つのでポイント制の試合などが方々で行われている。
私はここでK.O・ポイント制の是非が問いたいのではない。
 特に少林寺拳法拳士の打撃は相手を倒せる打撃というよりはどちらかというとポイント狙いの打撃に近い。大会で見ていても、一発はいると仕切り直しになることが多く
(たとえどのような程度であっても)、追撃・連攻は珍しい(もちろんルールの関係もある)。よってできているという「気」になりやすい。ちなみにキックボクシングなどを見てるとKO級の打撃の後でも数発はまだ打ち続ける。そういう練習を平時からしており、結果として根本的に質が違う。何が違うのか、気持ちが違うのだ。練習時も試合時も。

 柔法は最低、相手を転がさないといけない。いけない、と書くと語弊があるかもしれないがやっぱり相手を転がしたい。詰まってしまうことも多いので、打撃ほど成功した「気」になれない。つまり成功イメージが養われにくいのではないかと思います。
 自由攻防において、相手を柔道・相撲的な方法を除いて「転がす」ということができる級拳士がどれほどいるだろう。初段なら? 打撃の「できた感」よりも遥かに難しいことは明白である。
 また、上手くこかしても(投げても)、固められるのか(金剛拳)・制圧できるのかなどその後の展開も実に半端である。
 つまり、
剛法よりもできた感が乏しいという現実というか現状がある。
 稽古に必要な要素として、明確に目標を設定しておきます。今回(ov48)は以下のようにしました。

【守者の目標】
 攻者の背腹を床に付けることを目標とする。四つん這い程度でよし。


 他流スパーやる時も基本は安全なフルコンルール、つまり顔無しの剛法からである。打撃には「ノックアウト」や「ポイントを取る」という分かりやすい目的があるが、組技では柔道のように投げるまでを基本とするもの(もちろん寝技があるけど)、総合のように倒れてからが本筋ともいえるところもある。寝技でも、動けなくする事を「キメル」というところもあるし、逆を捕ってガッチリして「キメル」とするところもある。あと締め落とすというのもある。では少林寺拳法はどこまでを目標とするべきか。というわけでほとんどが即答できないのが現在の少林寺拳法の柔法稽古の限界が見える理由ではないか。

■当身について
 投げるのはムズイ。かの合気道の開祖、植芝盛平先生も
「当身七割、投げ三割」と仰っています。嘉納治五郎先生も柔道展開の折、当身の扱いに大変悩んだと言われます。このように「柔だけ」というのは難しい。てか柔法だけで運用てのはあまり意味がないとも言える。
 当身についてですが、私は普段から色々やって置かないとダメだと考えています。目打と金的だけでは難しいです。もっと多様な当身をできないといけません。また知っているだけでもダメで普段からどんどん試さないと、頭が柔らかくならないので結局は出せ無いと思います。咄嗟に開いてるところに当身をする習慣を普段から心がけましょう。見る稽古ですね。

 特に当身は相手に虚を作るためには大切です
(また自分の意識を飛ばすためにも有効)。現実の話として非力な者が純粋に投げだけで身を守れるようには大変な時間が必要です。必ず柔法に併せて多様な当身も学んでいくべきだと思います。というわけで、ov48では柔法乱捕りをする前に、これをすべてやりました。
 これは、当身を覚えるためにやったのではありません。「こんなこともしていいのね」と
頭を柔らかくすることが目的でした。どうせ一時間じゃ習得無理なので紹介だけですw また読んだだけでもどうにもならないので、各人いろいろと研究してください!!



2.柔法は剛法に比べて、対応パターンが少ない 技法の限界じゃなくて思考の柔軟性の限界だとは思うんだども
 剛法であれば突に対する反撃は各人様々であるが、柔法の場合、
1.順手の2.内手首を3.掴まれて4.引かれたら、逆小手という風に攻守の対応がほぼ1:1の関係となっている。逆手投・龍投云々という技変化もあるが、横と言うよりは縦の広がりだし厳密に言えばまたこれも状況がだーいぶ固定的だろし、またやっぱり剛法と比べたらかなりねー
 法形はそれぞれに設定された練習問題という側面があるので、法形演練は十分に
過程に拘っていけばいいでしょう。しかし、自由攻防においてはもっと結果に拘るべきでないかと思います。剛法乱捕りの中でも、後になって考えればあれは上受だったなと思える動作があるように、柔法においてもランダムな動きの中では、瞬間的に押された時も小手抜という風なことは多々あります。技ではなく術の稽古をしているなら、目的にたどり着ければ課程は多めに見る、そして柔軟であるべきはず。→ 技と術【ov48】
 その時々の稽古の目的を確りと理解して、柔軟でいいときは「ちゃんと柔軟になれるように」ならなければならないのではないでしょうか。

 その他につても剛法乱捕りを参照すると、【剛法乱捕りと同様に】
  • 段階的な導入 ex)手首順のみ → 剛法で言えば、「上段突のみとすることと同じ
  • マターリしたペースから始める → いきなりガチンコから始めない
  • 剛法の時も始めて乱捕りしたときは散々な結果であったはず。柔法だって同様、最初はできなくたって気にしない。
といろいろ参考になるところがあると思います。



3.少林寺拳法では柔系の攻撃パターンが少ないので単調に成りがち
 柔対柔という形で行うと、少林寺拳法には柔の
攻め、仕掛け技が少ないので単調に成りがちではないか。ぶっちゃけ飽きやすい。攻撃パターンが少ないので掴んだものの何がしたいのかがはっきり言って不明瞭、つまりどんな攻撃または動作(連攻や制圧etc)がしたかったのかがわからなくなっている場合もある。押して何がしたいのか、引いて何がしたいのか、ここまで考えないと術の稽古ではチンプンカンプンになってしまうのではないでしょうか。
 まずは連行・脅し・押し付け等攻撃をはっきりさせることが必要(自分の意識と相手に対する意思の提示)。よって必然的に剛法も入れることによって攻撃のパターンを増やしてみる。

 攻者は掴んでから、タッチを三回するor足踏み三回することもって攻撃とする。肩を連続三回タッチしている時間があれば、十分に突くことができたはずだし、足踏みを連続三回している時間があれば、蹴を入れれたはず、ということを想定しています。別に実際に殴ったり蹴ったりしてもいいのですが、段階的な導入方法として今回はよりソフトなタッチと足踏みを用います。
 攻者が行うべきこと
  • タッチ三回
  • 足踏みを三回
    • 必死にペチペチペチとタッチしなくてもよい。ポーンポーンポーンくらいから始める事。
    • 慣れてくればタッチ回数を減らすことで難度を上げればよし。

 守者が行うべきこと
  1. 防ぐ
    肩タッチに対しては受け等で手を払う、足踏みに対しては相手を押・引・崩等で体重を足踏み側の足に乗せるなどして足踏みを防ぐ。まず守る。
  2. 抜く
    龍王拳による対処等。抜いた時が終わりではなく、間合いを切った時が終わり、とする。
  3. 捕る
    龍華拳による対処等。背中を着ける、もしくは四つん這いまでさせることを、今回の目標とする。ぶっちゃけむずい。当身を柔軟に利用すること。

     要点は「技は気合でかけるのじゃ



【当日の注意点】
  • 技の練習ではなく術の練習をしましょう。
  • 守者は誘いましょう。
  • わざとこける必要は無いですが、うまく言ってるときは協力してお互いの上達を目指しましょう。
  • 最後に技の練習に戻りましょう。


その他当日やったこと
 柔道とゆすりと総合の投げを体験。柔道・相撲の劣化版でも構わない。それでも得るものはある。柔道・相撲の試合に出るための訓練をしたわけではない。
こんな感じ → 試合出て良かったの投げのとこ参照。現実はちびしい


【後日気がついた柔法乱捕りに付いての諸事
  • 力のバランスが難しい。というのも、マターリやろうとしても、右手は鈎手、両足は踏ん張ったとすると、この踏ん張る三肢は力がおのずとはいる。この状態で左手で当身をマターリ行う、というのは最初はかなり難しい。自身の中に虚実があるのでコントロールするのが難しいが、逆によい練習になるかもしらん。
  • 段階的導入という点で言えば「攻者は必ず両手・諸手」とかにした方がよいかもしれませんね。しらんけど
  • 攻者には掴みに着てもらう。袖・襟などを掴みに来る手に対して剛法で返すという訓練をする。例えば襟を捕りにきた腕に内受突。襟首を捕りに着た手に上受突など。いろいろ試すが吉。これは柔に対する剛での対処。


掲示板ov48
アンケートov48
攻技と攻防用器と 頭柔らかく1 「器」ツールを増やせ
技と術 頭柔らかく2 「中身」
技は気合でかけるのじゃ
出されたものは残さずに

まだまだ、研究中です。皆さんのご意見・ご提案をいただければ幸いです。



プロトコール
●09/17 ov48  上限 25人
  柔法乱捕りテスト2。いつも通り抽象的な内容説明は以下!!
  • 当日はあくまで、乱捕りがテーマです。拳の三要でいうと、「術」の稽古になります。
  • 何故、柔法では剛法のようにいつまでたってもルールが想起されないのかを妄想してみまスタ。
  • 個人的には、柔法乱捕り以上に、お徳感がある回だと思う罠。変えたいのは「頭」です。
  • 柔法が下手な人(615期生)の、下手な人のための内容です。
  • 剛法の乱捕りと同様?  一時的に柔法は下手になるかもしれませんが、柔法に自信が持てるようになるかもしれません。自分は何ができて何ができないのか。
  • 剛法乱捕りはしない可能性があります。09/10で勘弁してちょ。入れる気はある!!  んです。。。
予習内容
 黄色い科目表、教範



追記があれば、掲示板でもお知らせします。多分ぺちぺち追記・変更します。

てか元々、9/17は黙々でもしよ〜と思っていたのです。ほんとは09/17だけにしようと思ってたのですが、ov46とov48の柔法が被るのでやることにしました。でも柔法だけになりかねないので・・・アンケートで「やっぱり顔面有り剛法も…」と書かれる事にビビッて、09/10に黙々を持ってくることにしました。もともとハイ・ローももう一度試したかったので、まぁいいやと・・・最近やけに開催が多いわ〜


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