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    (2003/05/21)
第伍日目 足元つついてみまスタ


 久しぶりの錫杖日記…このところサボり気味で要反省。
 さて,先日錫杖オフが開催されました。普段は一人で黙々と振っている錫杖ですが,誰かと組んで練習すると格別のものがありますね〜。やはり少林寺拳法は組手主体がサイコーでつ♪習った技術についてはおいおい日記にて紹介していきますのでお待ち下さいませ〜。
 話しは変わりますが先日錫杖を振っていて気付いたこと。その日は赤樫の六尺棒を持って外でフリフリしていたわけですが,お空は曇り気味デスタ。長さを変えながら横にフリフリ。段々体もほぐれてきて振りのスピードを上げたその時に頭の上に雨がポタリ。途端に「ズリリ!!」「ウガッ!?アヂヂ!!」。湿気のせいで滑りが悪くなった棒が手の平との間で摩擦を起こして火傷したのでした(ついでに手首もちょっと痛めマスタ…)。滑りが悪くなると結構危険なんですね〜。私も胡桃を塗り塗りしようかな。
 さて今回も一つ技術を。今回は貫き(ぬき)突きでーす(これも正式名称じゃないよ)

5 貫き突き
 相手の足甲を攻める突き方です。突く時に相手の意識を逸らさせる方法に秘伝があります。詳しくは師事して会得のこと。…すいませんキチンと解説します。
 さて,この突き方については単独での動きではなく相対の状況で説明した方がよいと思います(練習は一人でもできますが)。
 まずお互いに錫杖を持って中段構で構えます。(布陣は対構,今回は左前で)。
 続いて突く側が錫杖を左肩に担ぐように振り上げ,錫杖の先端部分で相手の頭を打とうとします。この時に右手の握りはそのままで左手の握りは緩めて錫杖の先端の方に滑らせながら振り上げます。
 相手は振り上げられた錫杖に頭を打たれるのを防ぐため,錫杖を頭上に横一字に掲げて守ろうとします。
 相手が錫杖を頭上に持ち上げた瞬間に,右手の内を滑らせながら左手で掌拳打ちをするようにして錫杖を相手の前足甲めがけて下方に突き出します。
 突いたら素早く引き戻して中段構に戻ります。

以上が貫き突きの動きです。
 この突きを行なう時に大事なことは,体の動かし方もさることながら相手の意識の逸らせ方です。最初にも書きました通りこの部分が秘伝です(と言うほどのことではないんですが…)。要は最初の振り上げの段階で相手が「うわっ,ホントに上段を打たれる!」と思うような雰囲気を出せるかどうかです。相手が「思わず」反応してしまうような雰囲気を出せねばなりません。Syamiさん曰くこれを"打勢を示す"と呼ぶそうです。
 つまり「打勢を示す」ことにより相手の「防御反応(今回は上段)」を「引き出し」,本来自分の打ちこみたい場所(今回は前足甲)に攻撃(貫き突き)を決めるわけです。
 そして振り上げた錫杖に相手が反応しなければ当然そのまま上段に打ちこむことになります。即ち貫き突きは相手の反応に応じて上段・下段の攻撃を瞬時にセレクトすることが可能なわけです。しかしそのためには相手の反応をよく「観る」ことが必要になってきます(闇雲に攻撃しちゃダメダメ)。
 同様にフェイントはすべからく(威力はなくとも)相手が「ヤバイ!打たれる!!」と思うような雰囲気を出すことが重要かと。「目」と「表情」と「体動」で「気迫」を表現しこれで相手を誘導できなければなりません。
 貫き突きの練習で言えば,目付きを鋭くして「頭ブチ割るぞゴルァ!!」という気持ちでフリフリ〜ズガンッ!といってみましょう。

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※ここで用いている技法名は少林寺拳法におけるオフィシャルなものではございませんのでご了承ください。