※当ページの方法はあくまで一例です。615期生の経験から書いています。

    ハイキックは仁王受で受ける!!  
  1. 外受をする。《最重要》主にブロック
  2. 打落受をする。主に受け流し
  3. 運歩もつける。だって痛いの嫌やん


(1)外受をする。最低限の障壁
《最重要》

  最悪、これを付けておけばまずハイキックにやられることありません。まずこの外受だけでも付けれるようになりましょう。

  外受は頭につけても付けなくてもよいです。外受を頭に密着させていると少林寺拳法の前足底による廻蹴は当たってしまう可能性があります。ちなみに私は頭にピッタリと密着させて用いていますが、それは中段を守りやすいからです。私個人の経験では、前足底でハイキックをもらったことがなく、格段に上段or中段との選択を迫られる場合の方が多かったため、前足底よりも中段に対する危機意識が強いためでしょう。これは、各人で調節してください。
  頭に密着させない状態とは体から見て蹴足側に外受を少し張り出しておく状態のことです。
  私の場合は顎を引いて(写真S1,S2)、肩を耳に着くくらい寄せて(写真S4)外受側にかなり身体を縮めます。できるだけ中段もカバーしたいからです。S3は脇が空いている状態です。コチラの形はまず私はやりません(中段対策)。私は外受する腕は垂直にしています。
  この外受は、受けというよりはほとんどブロックです。つまり相手の攻撃に対して置いておくだけで当たって後もまったく動かしませんし、相手の蹴を変化させたりもしません。ただ、当たる瞬間に腕に軽く力が入ってる気はします。これは自然と身につくと思いますので、特に意識しなくてもいいです。
  前腕よりも上体の方が大きいので当然全面はカバーできませんが、慣れてくるとこの外受を上下させることで中段もかなり受けれるようになります。

  とっさに、緊急用に持ってくるただの壁として私は用いています。掴まれたら反射的に鈎手をするかのように、廻蹴が来たら腕を反射的に身体にくっつけています。

こんな感じ



(1.5)内押受を付ける
  受けと言いつつもこれもブロックでいいです。外受の腕と並行する形・位置で置いといてください。やっぱり片手よりは両手の方が体と頭に優しいです。
 
ここまでできるようになったら!!  つまり「ハイがくる!!」と思った瞬間『両腕でブロック』できるようになったら以下の欲張りメニューに取り組んでください。




(2)打落受を付ける。蹴り足を落とす。
    動画の右手に注目してください。やはりブロックだけで何回も受けていると痛いので、受け流すために打落受も突けます。これは(1.5)の内押受を用いて、相手の蹴足を叩き落とすという目標から始まります。
  私の場合は可能な限り本当に打落します。うまくいけば、外受に触れることもありません
(これがあるから前足底でもらったことが無いのかも)。ちなみに蹴る側の足も特に痛くありません。バチーンと受けるわけではなく、ブニュと受けます。
                                                                        (*´ω`)ぁぁ...バチーン、ブニュて…
  相手の蹴足を真正面から受けるのではなく、軌道を変化させます(X-Y-Z)
  受ける空間的位置は外受よりも少し外側です(左の写真参照)。私の場合は手刀と掌側から当てた後
(B)、手に引っ掛けて流します(C-D)。初から掌で取ろうとすると指を怪我します。
  一度というか一瞬相手の蹴を吸収して(?)から軌道を変え始めます。これはボールを手でドリブルする感じに似ています。ドリブルする時は、ボールを叩くわけではなく軽く吸収してから地面に打ちつけると思いますが、あんな感じです
(B-C)。この一瞬吸収するところが難しいので、まずは(1.5)のブロックを確りできるようにならないといけません。
  実際には(C-D)は様々な曲線を描くことになると思います。まずは蹴り足を落とす。次に相手の体勢を崩す、背面を取る等、いろいろと試してみてください。

  どうしても感覚的な受けの話は伝わりづらいので、(表現を変えて?)もう一度書きますと……
<< <<
蹴り足に乗せる
C-D
回内しながら
C
手刀から入れて…
B-C
  うーむ、せっかく撮ってきたから動画をウプしてますが、見れば見るほど何をしているのかが分かりづらい…(*´ω`)
  打落受の手の入れ方ですが、写真と動画から察してください。。。
  私は手から相手の蹴に合わせていくのですが掌から入れようとすると相手の蹴を手首の力で止めるような形になってしまいます。かといって掌を寝かせると相手の蹴を受け損なったり突き指をしたりします。ですから手刀から入れます。蹴り足が当たった瞬間に押しながら回内動作を行って相手の足に手を載せて絡めます。手を絡めるところは掬受の手を入れるところに似ています。絡めるところは流す下受に似ています。

  正直これは一度誰かできる人にやってもらわないと感覚が掴みづらいと思います。上段受がだいぶ出来るようになった頃、同じ形で中段の廻蹴も受けれるようになりました。そしてある日、「中段返」をするとかなり楽に出来るようになっていました。ここで使っている打落受の要領で受けれるようになっていたわけです。そんなわけで、もしかしたら、中段返のうまい人に受けてもらえば感覚がつかめるかも!! 知らんけどね…



(3)運歩もつける。より楽に受けるために。
  廻蹴のヒットポイントについての話です。廻蹴のヒットポイントは意外と狭いものです。その範囲は正面あたりに位置しており、ヒットポイントの前後(前:OAB,後:OCD)、もしくは廻蹴の円外に運歩をすれば、ずっと安全度が増します(大丈夫とは言ってない)。
  実際に十字受蹴や払受蹴などのおおくの法形でこのヒットポイントが考慮されています。


※右の図は廻蹴のエリアを半円で表しています。半円は広すぎますがこれは変にエリアをいじると何かしら意図があると取られると困るからです。ですからとりあえず半円。廻蹴の種類によってもエリアも変わるでしょう。あくまで、「ヒットポイントは意外に狭い」ということを示しています。
  私はまず、廻蹴の後側への運歩をオススメします。ここで注意していただきたいのは、「後に下る」ということでなく、相手の「ヒットポイントの後ろ」ということです。結果として後に運歩ということはありますが、これを目的としているわけではありません。
  自由攻防の中で、とっさに前に出るというのは大変勇気がいるものですし、そこはさらに的確な判断を必要とするわけです。まずはテクニック云々ではなくて前に出る勇気!! 如何にして前に出る勇気を養うのかといえば、一つに後側で確りと受けれるようになること、結果ハイキックを冷静に観てさばける様になった頃、自信と勇気がある程度持てるようになります
(どこかで聞いた文句だ)。これはいろいろな面で言えることですが、いきなり前ばかり試すと単発の練習であればできてきますが自由攻防ではそうそう巧くいかず、むしろ体が持ちません。やるならばまずは後です。


  上記三つを紹介しましたが大切なのは(1)です。慣れてくると(1)だけのときもあります(単に運歩も打落も間に合わなかっただけ?)
                  (1)+(2)+(3) ←最終のオススメ
                  (1)+(1.5)+(3)
←初期のオススメ
                  (1)+(2)
                  (1)+(3)
                  (1)
  いろいろと組み合わせがありますが、私は(1)だけは絶対に外せません。まずは(1)+(1.5)+(3)という風に、両腕ブロックと運歩を練習し、慣れてきたら落とすことを意識するように向かえばよいと思います。
  ここまでが身につけば後は個人の特質や経験でいろいろと派生していくと思います。ここまでが基礎です。

読んだだけでは出来るようになりません!!
実際に体を動かしましょう!!



(4)慣れてくれば
〜ネタとしてバラ舞いおきます。二兎追う者は一途も得ず。(  ̄ー ̄)*キラン

あまり痛くないブロック(?)
  両手で受けるのがめんどくさかったり、間に合わ無かったりする場合、片手で受ける場合は多々あります。そんな時は多少蹴り足にあわせて、外受を蹴足に向けて出します(出しすぎてはだめ)。足に当たった瞬間腕を極めて(硬化)ショックを吸収します。力入れるの一瞬だけで後は、ぐにゃ(イメージ)と蹴り足の進行方向に腕を任せます。所詮片腕なので限界はありますが、効果はあります。
  偉そうに文章書いてますが、意識的にしてるわけではないです。考えてみるとこんなことしてる気がする、、、程度です。


上段受ける形は中段蹴も受けれます。

  こんな具合に上段を受けるのも中段を受けるのも同じようなもんです。こういう形があるので私は上の方で「中段も守りたいから〜」と書いているわけですね。

  私の場合はもう中段蹴は、上記の(1)-(3)と同じ方法で受ける習慣が付いてしまっています。外受を低く、打落受も低くすればそのままいけます。厳密に言えば、打落受では無く、下受>払受の順に二つやっている感じです。
  外受を少し下にスライドすれば中段も受けれます。

※動画は私ではないです。だから若干やり方も違うところがあると思います。よって上記の説明と食い違うところがあるかもしれませんが、受けれればいいんです、はい。

他にも、
  • 前に出て(先を取って)、
    • 出足を押さえる
    • 肩口にストッピング
    • 股関節に対してストッピング
  • 流水受をする
等々いろいろありますので試してください。私も余裕があるときは流水などはよく使います。それでも最悪外受だけは付けれるように意識していますが。


ハイカットの練習
  1. 左右を固定した受けだけの基本練習
  2. 左右を順に蹴ってもらう基本練習
  3. ハイキックだけの攻守分けの乱捕り
      これは乱捕りの初歩ですが要するに互いに運歩のある中でハイを蹴って、ハイを受けるということをすればよいでしょう。まだ難しい場合は、運歩は付けるがタイミングは決めておけば良いでしょう。

  何のために撮った動画か忘れましたがノリとしてはこんな感じです。この動画では双方攻撃してますがこれは疲れますwので攻守分けでどうぞ。殺伐しないで技術を刷り込むというところに主眼ををおくと良いでしょう。頭を使って形を覚えた後は、さっさっと体に刷り込む課程に入りましょう。

  ご覧の通り受け方が上記と多少異なりますが、これは個人差というものです。このように人それぞれの受け方があるので、再度「上記は615期生の受け方」ということを確認してください。それでも仁王受的な両碗を用いているという点にも注目してください。
  また私もこういったノリで左みたいな練習する時は、かなり楽な崩れた受け方をするのも確かです。


最後に注意点
  上で打落受けに関連して「中段返に効果あり」見たいなことをことを書いていますが、上段の受>>中段返という稽古の流れを示す物ではありません。当然、中段返>>上段の受 という流れもあると思います。どちらが先ということを言うつもりはありません。技術には様々な関連性があるということを言っているだけです。
分け登る 麓の道は多々あれど 同じ高嶺の 月を見るかな


【やや関連ページ】 痛いということ  守主攻従の技術体系を支えるもの



このような技術のページについて
  私は基本的に丸廉サイトで個別の技術について作りたくありません。あまり意義を感じませんし、秘伝だと門外秘とか突っ込まれるのもめんどくさいですから。またせっかく多様な変化のある技をサイトに掲載することで、まるでその技が本筋だとか本物だとかそういう勘違いをする人、絶対いますので。2ちゃんなら一サイトを見ただけで少林寺拳法の技は〜などと講釈垂れるDQNもいますし。技術とはそんなに薄っぺらいものでしょうか。
  やはり技術とはサイトや本やビデオなどからではなく、道場で面受面授で学んで習得していくことが基本だと考えています。先生や同輩と教範でも見ながら「あーでもないこーでもない」とすることが本筋だと考えています。各種基本諸技についてもオフ会などをするとかなり蓄積がされますが同様です。コツなどを掲示板などで多くの拳士と話し合うのならまだしも、サイトはほとんど私一人の観念です。技術ページといものが無駄だとも思わないのですが、あまり丸廉サイトでは扱いたくありません。
  しかし、ハイとローに関しては本当に拳士にとって鬼門であるにもかかわらず多くの拳士は対処できない、これほど一般的な技術にも関わらず・・・まさに鬼門です。ですからハイとローだけは一つの形だけでも作っておきたいと思っていました。このページ以降の内容は一つの形に過ぎないことを再度ご確認ください。

つまりだ!!
丸廉に掲載されてる形なんてどうだっていい!! でも、ハイとロー受け方がわからなかったら細かいところはどうでもいいので、

  • ハイは仁王受で受ける
  • ローは脛で受ける
これだけ頭に入れて試してみてください。

「少林寺はハイとローは対処できない」じゃない!! お前ができんだけじゃ!!! 勘違いすんな!! 認めろ!!
はぁはぁ
合掌

文章の限界を感じるところですが、可能な限り書きたいと思いますので、
分かりにくい箇所、ご質問等よろしくお願いします。
一人わからないならきっと皆もわからない!! 聞いてくれれば皆がわかる!! というわけで聞いてください!!!

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